歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

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リハビリコラム

2023-03-10 11:34:00

膝の痛みと腰痛との関係性

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症による
膝の痛みと腰痛との関係性を
解説したいと思います。

 

 

今回はiijimaらの報告を
紹介したいと思います!

 

 

この研究では、
変形性膝関節症の患者さん
296名が参加されました。


そして、
①腰痛のあるグループ

②腰痛のないグループ

この2つに分けられ、調査されました。

 

 

その結果・・・
膝の痛みの強さと腰痛は関係することが
明らかになりました。


さらに、膝の痛みに腰痛が加わることに
よって日常生活への影響(障害)が
大きくなったとしています。


膝の痛みと腰痛それぞれ原因に対応した
リハビリが必要ということなのかも
知れません。


またWolfeによれば、変形性膝関節の
患者さんにおいて約50%に背部痛が
合併すると報告しています。


それを踏まえると、膝の痛みがあるから
膝関節だけに注目するのではなく、
腰痛のような合併しやすい症状を
知り、対応することが必要であると
言えます。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の患者さんの
膝の痛みと腰痛の関係性を解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年3月10日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Iijima H, Suzuki Y, Aoyama T, Takahashi M.
Interaction between low back pain and knee pain
contributes to disability level in individuals with
knee osteoarthritis: a cross-sectional study.
Osteoarthritis Cartilage. 2018 Oct;26(10):1319-1325.
doi: 10.1016/j.joca.2018.06.012.
Epub 2018 Jul 9. PMID: 30003966.

2)Wolfe F.
Determinants of WOMAC function, pain and
stiffness scores: evidence for the role of
low back pain, symptom counts, fatigue and
depression in osteoarthritis,
rheumatoid arthritis and fibromyalgia.
Rheumatology (Oxford). 1999 Apr;38(4):355-61.
doi: 10.1093/rheumatology/38.4.355.
PMID: 10378714.

 

 

 

 

2023-03-06 14:48:00

パーキンソン病患者さんの腰痛と姿勢崩れ

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛と姿勢崩れについてを解説したいと
思います。

 

 

今回はGeroinらの報告を
紹介したいと思います!

 

 

パーキンソン病患者さんの姿勢崩れに
代表的なものに3つあります。


①カンプトコルミア(体幹の前傾)
②ピサ症候群(体幹の左右への崩れ)
③アンテコリス(首の前屈)


※カンプトコルミアには
上部(胸椎で曲がっている)と
下部(腰椎で曲がっている)タイプの
2つがあります。


この研究では、
パーキンソン病の患者さん283名が
参加し、この3つの姿勢崩れに
ついて調査されました。

 

 

その結果・・・
腰痛と関連する要因は
姿勢の崩れのタイプによって
違うことが明らかにされています。


【カンプトコルミア(上部)の場合】
・ホーンヤールの分類(症状の重症度)と
 関係がある。

【ピサ症候群の場合】
・性別
・ホーンヤールの分類(症状の重症度)
 この2つの関係がある。

 

 

しかし・・・カンプトコルミア下部タイプや
アンテコリスなどでは
症状進行と
腰痛との関係性は見つかっていません。


腰痛には様々な要因があります。
Geroinらの研究報告を参考にしながらも
なぜ腰痛を生じているのか細かく分析する
必要があります。


例えば、関節なのか、筋肉なのか、
神経が原因なのか。


腰椎自体なのか、股関節なのか、
膝関節の問題なのか。


ふるいにかけ、問題を絞った後、その
原因に合うリハビリを行うことが
大切なのかなと感じています。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛と姿勢崩れについてを解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年3月6日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Geroin C, Artusi CA, Gandolfi M, Zanolin E t al
Does the Degree of Trunk Bending Predict
Patient Disability, Motor Impairment,
Falls, and Back Pain in Parkinson's Disease?
Front Neurol. 2020 Mar 31;11:207.
doi: 10.3389/fneur.2020.00207.
PMID: 32296383; PMCID: PMC7136533.

 

 

 

 

2023-03-03 12:01:00

パーキンソン病患者さんの腰痛が及ぼす影響

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛が及ぼす影響についてを解説したいと
思います。

 

 

今回はDuncan らの報告を
紹介したいと思います!

 

 

この研究では、
パーキンソン病の患者さん30名が
参加されました。

そして
・ RODQ:腰痛の日常生活への影響度
Revised Oswestry Disability Questionnaire


・ MDS-UPDRSⅢ:運動症状
Movement Disorder Society-Unified
Parkinson Disease Rating Scale PartⅢ


・PACE:活動量
Physical Activity Scale for the Elderly

・PDQ-39:生活の満足度
Parkinson Disease Questionnaire-39 

などが検査されました。

 

 

 

その結果・・・
①RODQ は MDS-UPDRSⅢと関係性がある

②RODQは立位での姿勢崩れと関係性がある。

③RODQは頸の固縮(筋肉のこわばり)と関係性がある。

④RODQはPASEと関係性がある。

⑤RODQはPDQ-39と関係性がある。


この5つのことが明らかになりました。

 

 

腰痛による日常生活への影響度は
活動量や生活の満足度とも
関係しているため、パーキンソン病の
患者さんの腰痛に対するリハビリは
重要といえそうです。


そのため・・・
①腰痛の原因
②リハビリで改善が期待できるのか

以上の2つをしっかりと判断することが
大切かなと思います。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛が及ぼす影響を解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年3月3日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Duncan RP, Van Dillen LR, Garbutt JM,
Earhart GM, Perlmutter JS.
Low Back Pain--Related Disability in
Parkinson Disease: Impact on Functional Mobility,
Physical Activity, and Quality of Life.
Phys Ther. 2019 Oct 28;99(10):1346-1353.
doi: 10.1093/ptj/pzz094.
PMID: 31343700; PMCID: PMC6821152.

 

 

 

 

2023-02-28 16:16:00

脳卒中患者さんの歩行練習~負荷量と練習期間の目安~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの
歩行練習の負荷量と練習期間の目安を
解説したいと思います。

  

 

今回はBoyneらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

この研究には・・・
発症から少なくとも6ヶ月を経過している
慢性期の脳卒中患者さん55名が
参加しました。


高強度インターバル トレーニング (HIIT) 

中強度有酸素トレーニング


この2つのグループに振り分けられ、
その効果が調査されました。

 

 

高強度インターバル トレーニング (HIIT) とは?

運動強度は予測最大心拍数の
60%以上としています。
休憩(30~60秒)と最大安全速度での
歩行(30秒)を繰り返すトレーニングです


※予測最大心拍数から運動強度を
 決める方法は様々あります。


代表的なものにカルボーネン法があります。
{(220-年齢)ー安静時心拍数}×運動強度
+安静時心拍数の式で求めることができます。


例えば・・・
年齢40歳で安静時心拍数が60として
運動強度60%を目標とします。


{(220-40)ー60}×0.6
 +60=132


目標心拍数は132回/分となります。
つまり心拍数132回/分に到達すると
運動強度60%で運動したことになります。

 

 

中強度有酸素トレーニングとは?


運動強度は予測最大心拍数の約40%を
維持する速度で歩行練習を行い
、2 週間ごとに
負荷量の調節を行うトレーニングです。

 

 

 

その結果・・・
高強度インターバル トレーニングは
(中強度有酸素トレーニングに比べて)
6分間歩行距離と歩行速度が
改善することがわかっています。


ただし効果が十分に得られるには
12週間必要であるとしています。


※実は・・・
歩行距離と歩行速度で改善が
得られるまでの期間に違いがあります。


歩行速度は(歩行距離に比べて)
早い時期に改善が見られています。
 

 

 

このことから歩行練習を実施する際には
負荷量・練習期間も重要といえます。


ただし高血圧や糖尿病などの既往歴、
血圧や脈拍の推移などをみて負荷を
抑えることが必要な場合があります!
ご注意を。

 

 

本コラムでは、歩行練習の負荷量と
練習期間の目安を解説しました。


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年2月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Boyne P, Billinger SA, Reisman DS at al
Optimal Intensity and Duration of Walking
Rehabilitation in Patients With Chronic Stroke:
A Randomized Clinical Trial.
JAMA Neurol. 2023 Feb 23:e230033.
doi: 10.1001/jamaneurol.2023.0033.
Epub ahead of print.
PMID: 36822187; PMCID: PMC9951105.

 

 

 

 

2023-02-27 11:26:00

脳卒中患者さんの固有感覚障害と運動障害

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの
固有感覚障害と運動障害との
関係性を解説したいと思います。

  

 

今回はYuらの論文を紹介したいと思います

 

 

この研究では・・・
脳卒中患者さん1829名の
研究データが使用されました。

 

 

固有感覚障害とは?

関節の位置を感知する感覚(位置覚)、
指を動かした時の方向を感知する
感覚(運動覚)などの障害です。


運動障害の検査
この研究では・・・
MAS(
Modified Ashworth Scale):筋肉のこわばり
FMA(Fugl-Meyer Assessment):運動機能
FBS(
Berg Balance Scale):バランス能力
などの検査がありました。

 

 

その結果・・・
感覚障害と運動障害は関係性が
あることがわかりました。


しかし関係性の強さを表す数値は
 r= 0.267であり、「弱い」という
結果でした。


また
因果関係ではなく「相関関係」で
あることにも注意しなくてはなりません。

 

 

私は、リハビリの現場で感覚障害に
悩まれる方を多く担当してきました。
中には感覚障害の影響によって、
運動を細かく調節することが難しくなった
患者さんもいらっしゃいました。

 

 

①感覚障害に対するアプローチ方法
②代償手段を用いた運動を引き出す手段
③どのような刺激で感覚が得られやすいのか

以上の3つが大切だと考えています。

 

 

今回は、脳卒中患者さんの
固有感覚障害と運動障害の
関係性を解説しました。



本コラムが皆さまの何かの

お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年2月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Yu Y, Chen Y, Lou T, Shen X.
Correlation Between Proprioceptive Impairment
and Motor Deficits After Stroke
: A Meta-Analysis Review. Front Neurol.
2022 Jan 13;12:688616.
doi: 10.3389/fneur.2021.688616.
PMID: 35095706; PMCID: PMC8793362.

 

 

 

 

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2024.04.20 Saturday