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リハビリコラム

2023-12-01 21:22:00

脳卒中患者さんのバランス能力に対するリハビリ

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんのバランス能力に
対するリハビリを
解説したいと思います。

  

 

脳卒中患者さんの約80%に
バランス能力の低下がみられると
言われています。


バランス能力改善のために、
バランストレーニングや歩行練習を
行うことが多くあります。


しかしバランストレーニングや歩行練習の
方法は様々あるため、どのような
練習がバランス能力改善に良いのか
わかりません。


しかもバランスと一言でいっても、
①動的バランス
→体を動かしながらバランスを保つ

②静的バランス
→体を動かさずにバランスを保つ

③プロアクティブバランス
→体の動きを予期してバランスを保つ

④リアクティブバランス
→バランスを崩れた状態から回復する

バランスって複雑ですよね。
もしかしたらトレーニングの方法で
改善の得られるものが違うのかも知れません。


今回はZhang の論文を
紹介したいと思います!

 

 

Zhang らは脳卒中患者さんの
バランストレーニングや歩行練習の
効果を検証するために以下4つの
バランスに対する効果を調べました。


①バランス検査の結果
②動的バランス
③静的バランス
④プロアクティブバランス


そして・・・
介入方法としては、バランストレーニング・
歩行練習だけでなく、トレッドミル・ロボット・
外部キュー(視覚や聴覚など用いて)などを
組み合わせて行われた研究も
含まれていました。


その結果・・・

・バランス検査の結果
・動的バランス
・静的バランス
・プロアクティブバランス


それぞれで効果的な介入方法が
違うことが明らかになりました。


つまり・・・
のバランス能力に目標を定めるかによって
介入方法を変える必要がある
言えます。

 

 

この論文を読んで・・・
バランス検査の結果に囚われすぎないことも
大事かなと思いました。


なぜなら、バランス検査の結果に影響を
与えた介入方法と、その他のバランス
(動的バランス・静的バランス、プロアクティブバランス)
に影響を与えた介入方法には共通しない場合が
あるからです。


その点を踏まえると、実生活を見据えた
効果的な練習ができるのかなと
思いました。

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんのバランス能力に
対するリハビリを
解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年12月1日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Zhang M, Liang Z, Li Y, Meng J, Jiang X,
Xu B, Li H, Liu T.
The effect of balance and gait training on
specific balance abilities of survivors
with stroke: a systematic review and
network meta-analysis. Front Neurol. 2023
Nov 2;14:1234017. doi: 10.3389/fneur.2023.
1234017. PMID: 38020595; PMCID: PMC10653323.

 

 

 

 

 

2023-11-28 15:22:00

変形性膝関節症の患者さんに対する運動と生活習慣の修正

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
患者さんに対する運動と生活習慣の修正の
効果を
解説したいと思います。

 

 

今回はSattlerらの報告を
紹介したいと思います!


この論文はシステマティックレビュー、
メタアナリシスというタイプです。
いわば論文の総集編、似たような論文を
集め、検討したものです。

※論文を集めたり、どの論文を採用するのか
 どうかなど検討をしています。

 

 

Sattlerは・・・

変形性膝関節症の患者さんに対して、
従来の運動療法に加えて生活習慣の
修正を行った場合、どのような効果が
あるのか検証しています。


運動とは?

この研究では、採用された論文の全てで
脚の筋力トレーニングが行われていました。


生活習慣の修正とは・・・

・変形性膝関節に関する教育
・痛みへの対処法
・減量
・食事のアドバイス(レシピ・献立など)

以上の内容などが含まれていました。

 

  

その結果・・・
運動に加えて生活習慣の修正を行うと
痛み・関節の固さ、身体機能が
運動のみを行うのと比べて、
改善が見られたとしています。

 

 

この論文を読んでみて・・・


結果をみると、痛みや関節の固さに関しては
効果が得られにくい場合があるのかなと
感じました。


専門的に・・・
95%信頼区間の片一方が
0に近いためからです。


変形性膝関節症は生活習慣との関連は
以前から言われていましたので、
やはり、状況によって生活習慣の修正も
必要なのかも知れません。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の患者さんに
対する運動と生活習慣の修正の
効果を
解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月30日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Sattler L, Kan A, Hing W, Vertullo C.
The addition of structured lifestyle modifications
to a traditional exercise program for the management
of patients with knee osteoarthritis:
A systematic review and meta-analysis of
randomised trials. Musculoskelet Sci Pract.
2023 Nov;68:102858. doi: 10.1016/j.msksp.2023.
102858. Epub 2023 Sep 29. PMID: 37793243.

 

 

 

 

2023-11-28 12:03:00

変形性膝関節症患者さんの固有感覚障害に対するリハビリ~運動の効果~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
固有感覚障害に対する運動の効果を
解説したいと思います。

 

 

今回はSheikhhoseini らの報告を
紹介したいと思います!

 

 

固有感覚とは?

筋肉、腱、靱帯、関節などにある受容器の
おかげで、筋肉や関節などがどのように
動いているのかを把握することができます。


その固有感覚の障害は、
変形性膝関節症の発症と進行との関係や
関節痛や活動制限の原因となる可能性が
あると言われていました。


さらには変形性膝関節症の患者さんは
固有受容器の数が減り、それは
関節症の重症度と関係があったと
報告されています。

 

 

Sheikhhoseini らの報告によれば・・・
固有感覚障害には運動が効果的である
可能性が報告されています。


この報告での運動とは、
太極拳、筋力トレーニング、
感覚運動トレーニングなどが
含まれています。
 


さらには、運動の時間が増えると
固有受容器障害の改善が
得られたとしています。

 

 

この論文を読んでみて・・・
固有受容器障害によって
痛みや活動の制限になっていると
関節の状態を踏まえて、運動を適切に
行うことは大切であると言えそうです。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
固有感覚障害に対する運動の効果を
解説したいと思います。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Sheikhhoseini R, Dadfar M, Shahrbanian S,
Piri H, Salsali M.
The effects of exercise training on knee
repositioning sense in people with knee
osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis
of clinical trials. BMC Musculoskelet Disord.
2023 Jul 19;24(1):592. doi: 10.1186/s12891-023-06712-3.
PMID: 37468853; PMCID: PMC10357796.

 

 

 

 

2023-11-28 11:11:00

変形性膝関節症と固有感覚障害との関係

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説したいと思います。

 

 

今回はSalamannaらの報告を
紹介したいと思います!

 

 

そもそも固有感覚とは?

筋肉、腱、靱帯、関節などには圧力・伸縮・
振動などを感知する受容器があります。


その受容器のおかげで、筋肉や関節などが
どのように動いているのかを感じることが

できます。


感じるとは言っても、普段は意識されません。

 

 

以前から、その固有感覚の障害が、
変形性膝関節症の発症と進行に関係
あるのではないかと言われています。


また関節痛や活動制限の原因となる可能性が
あるとも言われています。

 

 

Salamannaらの報告によれば・・・
変形性膝関節症の患者さんの
靭帯(後十字靭帯や前十字靭帯)に含まれる
固有受容器の数が減少していたと
しています。


また固有受容器の数の減少は、
変形性膝関節症の重症度との関係が
あったとしています。


つまり・・・
変形性膝関節症が重症であるほど、
固有受容器の数が減っているということに
なります。

 

 

この論文を読んでみて・・・
変形性膝関節症においても固有感覚を
検査・評価し、その結果に応じて
固有受容トレーニング プログラムを
実施することも検討しても良いかなと
思いました。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説しました。



本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Salamanna F, Caravelli S, Marchese L,
Carniato M, Vocale E, Gardini G,Puccetti G,
Mosca M, Giavaresi G.
Proprioception and Mechanoreceptors in
Osteoarthritis: A Systematic Literature Review.
J Clin Med. 2023 Oct 19;12(20):6623.
doi: 10.3390/jcm12206623.
PMID: 37892761; PMCID: PMC10607296.

 

 

 

 

2023-11-27 17:37:00

変形性関節症と転倒・骨折との関連

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒との
関連について解説したいと思います。

 

 

今回は、Zhangらの論文を紹介したいと
思います!

 

 

変形性関節症の患者さんは・・・
・痛み
・筋力低下
・固有感覚障害
・バランス能力低下などを
抱えており、それらは転倒の重要な
危険因子とされています。

 

 

Zhangらは・・・

変形性膝関節症と変形性股関節症の
患者さんの転倒・骨折についてを
研究しています。

 

 

その結果・・・

転倒との関係

・レントゲンで変形性膝関節症が確認
・レントゲンで変形性股関節症が確認+痛み

いずれの要因をもつことがわかりました。
 


骨折との関連

変形性膝関節症、変形性股関節症ともに
骨折との直接的な関係は
確認できなかったとしています。

 

 

ちなみに・・・
レントゲンで変形性関節症と確認され、かつ
痛みがある場合は「症候性関節症」といいます。

 

 

この論文を読んでみて・・・
Zhangらの研究結果では、
変形性膝関節症また股関節症は
転倒とは関係するけれど骨折とは
直接関係しないという結果でした。


しかし・・・転倒し、骨折する場合が多いかと
思いますので、やはり変形性関節症と
転倒との関係性について明らかに
されたことは、転倒予防の観点からしても
重要な知見ではないでしょうか。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒・骨折との
関連につい
解説しました。

 


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Zhang Y, Li X, Wang Y, Ge L, Pan F,
Winzenberg T, Cai G.
Association of knee and hip osteoarthritis
with the risk of falls and fractures:
a systematic review and meta-analysis.
Arthritis Res Ther. 2023 Sep 29;25(1):184.
doi: 10.1186/s13075-023-03179-4.
PMID: 37770969; PMCID: PMC10540335.

 

 

 

 

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2024.04.17 Wednesday