歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

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リハビリコラム

2022-08-04 10:54:00

脳卒中患者さんの歩行速度とバランステストの関係性とは?

 

こんにちは!
脳卒中・整形外科疾患の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
歩行速度とバランステストの関係性を
解説したいと思います。


今回は歩行速度とバランス能力との関係性を
研究したMadhavan らの論文を
ご紹介したいと思います。

 

 

脳卒中を患った方で、少なくとも
5分間は歩行可能な方を
対象として、
ゆっくり歩く方(0.8m/sec未満)と
速く歩く方(0.8m/sec以上)で
分けています。


※0.8m/secとは1秒間に80cmの
速度です。


バランス能力の検査として
・Mini-BESTest
・BBS
この2つを採用しています。


※mini-BESTest=
Mini-Balance EvaluationSystems Test:
ミニベステストと読みます。
合計点は28点です。

※BBSBerg Balance scale:
バーグバランススケールと読みます。
合計点は56点です。


歩行速度を予測するには、この2つの
バランステストのどちらが有用で
あるのかを比較しています。

 

 

結果は・・・
ゆっくり歩く方と速く歩く方を
分けるバランスの得点は、
mini-BESTest 18.5点
BBS       47.5点
ということがわかりました。

 

 

歩行速度だけをみるとmini-BESTestと
方が(BBSと比べて)予測するのには有用
という結果でした。


だからといってmini-BESTestだけ
検査を行えばと良いというワケでは
ありません!!(←ここ重要です。)


バランス能力と一口にいっても
筋力、感覚など様々な要素で
成り立っています。


バランスの検査・評価は数多く
開発されていますが、
それぞれに
得手・不得手があります!


そのため目標やお悩みごとに合わせた
検査を行うことが大切です!
(バランス検査だけではなくリハビリ検査
全般に言えることです。)

 

 

この論文では歩行速度の速い方と
ゆっくりな方を0.8m/secで分けています。
個人的には、けっこう早い速度だなと
思いました。


自宅周辺に限らず外出するための
指標の1つとしては有用なのかも
知れません。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
歩行速度とバランステストとの関係性を
解説しました。


本コラムが皆さまの何かの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(更新日:2022年8月4日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Madhavan S, Bishnoi A.
Comparison of the Mini-Balance Evaluations
Systems Test with the Berg Balance Scale
in relationship to walking speed and motorrecovery
post stroke.
Top Stroke Rehabil. 2017 Dec;24(8):579-584.
doi: 10.1080/10749357.2017.1366097.
Epub 2017 Aug 21.
PMID: 28826325; PMCID: PMC5839481.

 

 

 

 

2022-01-23 15:27:00

患者さんにも専門職にも読んで欲しい!リハビリ検査の重要性

 

こんにちは!
自費リハビリ施設
ARUKONECT(アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

突然ですが、
「リハビリの検査をきちんと
 受けたことはありますか?」

 

 

リハビリには数多くの検査があります。
例えば、握力や歩く時間などを
計測したりします。

 

 

1.検査と評価の違い

単に握力や歩く速度を計測することが
「検査」です。

 

 

では評価とは何か?
辞書で調べてみました。

 

 

 辞書にはこう書かれていました。
”品物の価格を決めること”

 

 

あれっ。私の認識しているものと
だいぶ
違う。。 

 

 

リハビリでは
”検査の結果に意味づけを行うこと”です。

 

 

例えば、握力の検査を行ったとします。
その握力の数値が高いのか低いのか
改善すべき課題であるのかなど
意味づけするのが「評価」なのです。

 

 

当施設のパンフレットを家族に見せた時、
「検査はきいたことあるんだけど
評価って何?」と聞かれました。

 

 

だいぶ意味が違っていたんです。
認識の共有って大事ですね。
改めて思いました。

 

 

2.検査の目的

「検査ってどんなことを行うの?」
「検査って何のために行うの?」 
「リハビリの検査って聞いたことない」

 

 

そんな方のためにリハビリの検査の目的に
ついて深堀していきたいと思います。

 

 

腰が痛いとき、みなさんはどうされますか?

病院やクリニックなどの整形外科を受診したり、
中には市販薬やストレッチで様子を見たり
する方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

病院やクリニックに行くと
医師による診察に続いて、
レントゲンやCT、MRIなどの
”検査”を行ったことはありませんか?

 

 

ここで”検査”という言葉が出てきました。
リハビリ分野においても方法は違えども
目的は近いんです。

 

 

原因は何であるのか?
良くなるためにはどうしたら?

などの疑問を明らかにするために
リハビリでも検査を行います。

 

 

私が検査を行うときには、
主に3つの目的で行っています。

①課題を見つけるため
②解決すべき課題なのか判断するため
③リハビリの効果と経過を確認するため

 

 

3.検査によって”みるもの”が違う!?

ここで歩行を例にしてもう少し詳しく
話をすすめていきたいと思います。

 

 

歩行速度は・・・
歩く速度を検査します。

6分間歩行は・・・
どのぐらいの距離を歩けるのか
検査します。

Dynamic Gait Indexは・・・
(ダイナミック ゲイト インデックス)
歩行中のバランスを検査します。

 

 

このように検査によって
みるものが違うんです。

 

 

検査の特徴を踏まえて、様々な検査を
組み合わせて患者さんや利用者さんの
課題を紐解いていくことが大切なのです。

 

 

さらに現在のリハビリメニュー
適切であるのかの判断材料にもなります。

 

 

検査・評価がきちんとなされていないと
何が起きるのか。
今行っているリハビリメニューが
的外れであるということも
あるかも知れません。

 

 

例えば、歩く速度を上げたいのに
長く歩けるようになるための
リハビリをずっとしていた。
なんてことがあり得るのです。

 

 

4.検査の目標値

検査には目標値があります。
(ないものもあります。)
利用者様の疾患、年齢などの体の状態や
目標やお悩みによっても、目標値も
変わってきます。

 

 

例えば歩行速度。
横断歩道を渡るためには1.0m/s必要
(1秒間に1m歩ける)と言われています。

 

 

この歩行速度が屋外を歩くための
判断基準の一つになります。
(あくまで一つです。)

 

 

検査を行う上で前回の結果と
比較することは大事です。
検査結果、体の状態、そして目標と
つなぎあわせること、
それも評価だと思います。

 

 

検査の結果を前回と今回を比較したときには、
「誤差の範囲の変化なのか」
(前回と変化がないのか)
「本当に改善したのか」を
検討しなくてはなりません。

つまり「本当に改善したのかどうか」を
検討しなくてはならないということです。

 

 

検査をやって、はい終わり!
では足りないのです。

 

 

5.検査を行うときに重要なこと

検査を行うときに重要なこと、
それは”同じ(近い)条件”で行う
ことです。

 

 

リハビリの検査の一つ、
”5回立ち座りテスト”を例に
同じ(近い)条件で行うことの重要性を
話していきたいと思います。

 

 

”5回立ち座りテスト”とは
イスなどから立ったり、座ったりを5回
行い、その時間を計測する検査です。

 

 

足や手の位置によって立ち座りの時間が
変化があるのか検討した
kwongらの研究を紹介したいと思います。

 

 

この研究の結果は、足の位置や
手の位置によって立ち座り時間が
影響を受けることがわかりました。
つまり検査の方法によって、
検査の結果が変わってしまうのです。

 

 

この論文で示唆されること。 
それは検査を行うときには、
毎回、同じ(近い)条件で行う必要が
あるということです。

 

 

”検査方法は、いつも同じ”
意識しなければできないことです。

 

 

このことが守られていないと検査自体の
妥当性もが揺らいでしまいます。

 

 

6.まとめ

ここまでリハビリの検査についてを
話してきました。
”検査して終わり”ではなく
目的をもち行うことが大切ということが
私のお伝えしたいことです。

 

 

検査結果を正しく判断するためにも
正確に検査する必要があるのです。

 

 

本コラムが少しでも皆様の何かの
お役に立てましたら嬉しく思います。

最後までお読みくださり
ありがとうございました。

 

 

(更新日:2022年5月12日)
(執筆者:市川 貴章)

 

 

 参考文献

1)デジタル大辞泉小学館 (2022年1月23日閲覧) 

2)Kwong, Patrick W. H., Shamay S. M. Ng,
Raymond C. K. Chung, at al. 2014.
“Foot Placement and Arm Position Affectthe
Five TimesSit-to-Stand TestTime of Individuals
with Chronic Stroke.”
BioMed Research International 2014 (June): 636530.

 

 

 

 

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2022.12.06 Tuesday