歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

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リハビリコラム

2023-02-28 16:16:00

脳卒中患者さんの歩行練習~負荷量と練習期間の目安~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの
歩行練習の負荷量と練習期間の目安を
解説したいと思います。

  

 

今回はBoyneらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

この研究には・・・
発症から少なくとも6ヶ月を経過している
慢性期の脳卒中患者さん55名が
参加しました。


高強度インターバル トレーニング (HIIT) 

中強度有酸素トレーニング


この2つのグループに振り分けられ、
その効果が調査されました。

 

 

高強度インターバル トレーニング (HIIT) とは?

運動強度は予測最大心拍数の
60%以上としています。
休憩(30~60秒)と最大安全速度での
歩行(30秒)を繰り返すトレーニングです


※予測最大心拍数から運動強度を
 決める方法は様々あります。


代表的なものにカルボーネン法があります。
{(220-年齢)ー安静時心拍数}×運動強度
+安静時心拍数の式で求めることができます。


例えば・・・
年齢40歳で安静時心拍数が60として
運動強度60%を目標とします。


{(220-40)ー60}×0.6
 +60=132


目標心拍数は132回/分となります。
つまり心拍数132回/分に到達すると
運動強度60%で運動したことになります。

 

 

中強度有酸素トレーニングとは?


運動強度は予測最大心拍数の約40%を
維持する速度で歩行練習を行い
、2 週間ごとに
負荷量の調節を行うトレーニングです。

 

 

 

その結果・・・
高強度インターバル トレーニングは
(中強度有酸素トレーニングに比べて)
6分間歩行距離と歩行速度が
改善することがわかっています。


ただし効果が十分に得られるには
12週間必要であるとしています。


※実は・・・
歩行距離と歩行速度で改善が
得られるまでの期間に違いがあります。


歩行速度は(歩行距離に比べて)
早い時期に改善が見られています。
 

 

 

このことから歩行練習を実施する際には
負荷量・練習期間も重要といえます。


ただし高血圧や糖尿病などの既往歴、
血圧や脈拍の推移などをみて負荷を
抑えることが必要な場合があります!
ご注意を。

 

 

本コラムでは、歩行練習の負荷量と
練習期間の目安を解説しました。


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年2月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Boyne P, Billinger SA, Reisman DS at al
Optimal Intensity and Duration of Walking
Rehabilitation in Patients With Chronic Stroke:
A Randomized Clinical Trial.
JAMA Neurol. 2023 Feb 23:e230033.
doi: 10.1001/jamaneurol.2023.0033.
Epub ahead of print.
PMID: 36822187; PMCID: PMC9951105.

 

 

 

 

2024.04.20 Saturday