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リハビリコラム

2023-11-28 11:11:00

変形性膝関節症と固有感覚障害との関係

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説したいと思います。

 

 

今回はSalamannaらの報告を
紹介したいと思います!

 

 

そもそも固有感覚とは?

筋肉、腱、靱帯、関節などには圧力・伸縮・
振動などを感知する受容器があります。


その受容器のおかげで、筋肉や関節などが
どのように動いているのかを感じることが

できます。


感じるとは言っても、普段は意識されません。

 

 

以前から、その固有感覚の障害が、
変形性膝関節症の発症と進行に関係
あるのではないかと言われています。


また関節痛や活動制限の原因となる可能性が
あるとも言われています。

 

 

Salamannaらの報告によれば・・・
変形性膝関節症の患者さんの
靭帯(後十字靭帯や前十字靭帯)に含まれる
固有受容器の数が減少していたと
しています。


また固有受容器の数の減少は、
変形性膝関節症の重症度との関係が
あったとしています。


つまり・・・
変形性膝関節症が重症であるほど、
固有受容器の数が減っているということに
なります。

 

 

この論文を読んでみて・・・
変形性膝関節症においても固有感覚を
検査・評価し、その結果に応じて
固有受容トレーニング プログラムを
実施することも検討しても良いかなと
思いました。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説しました。



本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Salamanna F, Caravelli S, Marchese L,
Carniato M, Vocale E, Gardini G,Puccetti G,
Mosca M, Giavaresi G.
Proprioception and Mechanoreceptors in
Osteoarthritis: A Systematic Literature Review.
J Clin Med. 2023 Oct 19;12(20):6623.
doi: 10.3390/jcm12206623.
PMID: 37892761; PMCID: PMC10607296.

 

 

 

 

2023-11-27 17:37:00

変形性関節症と転倒・骨折との関連

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒との
関連について解説したいと思います。

 

 

今回は、Zhangらの論文を紹介したいと
思います!

 

 

変形性関節症の患者さんは・・・
・痛み
・筋力低下
・固有感覚障害
・バランス能力低下などを
抱えており、それらは転倒の重要な
危険因子とされています。

 

 

Zhangらは・・・

変形性膝関節症と変形性股関節症の
患者さんの転倒・骨折についてを
研究しています。

 

 

その結果・・・

転倒との関係

・レントゲンで変形性膝関節症が確認
・レントゲンで変形性股関節症が確認+痛み

いずれの要因をもつことがわかりました。
 


骨折との関連

変形性膝関節症、変形性股関節症ともに
骨折との直接的な関係は
確認できなかったとしています。

 

 

ちなみに・・・
レントゲンで変形性関節症と確認され、かつ
痛みがある場合は「症候性関節症」といいます。

 

 

この論文を読んでみて・・・
Zhangらの研究結果では、
変形性膝関節症また股関節症は
転倒とは関係するけれど骨折とは
直接関係しないという結果でした。


しかし・・・転倒し、骨折する場合が多いかと
思いますので、やはり変形性関節症と
転倒との関係性について明らかに
されたことは、転倒予防の観点からしても
重要な知見ではないでしょうか。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒・骨折との
関連につい
解説しました。

 


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Zhang Y, Li X, Wang Y, Ge L, Pan F,
Winzenberg T, Cai G.
Association of knee and hip osteoarthritis
with the risk of falls and fractures:
a systematic review and meta-analysis.
Arthritis Res Ther. 2023 Sep 29;25(1):184.
doi: 10.1186/s13075-023-03179-4.
PMID: 37770969; PMCID: PMC10540335.

 

 

 

 

2023-11-27 15:12:00

脳卒中患者さんの歩行開始時の姿勢制御

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの歩行開始時の
姿勢制御についてを
解説したいと思います。

  

 

歩行を開始する前に、予期的(予測的)に
姿勢を安定するような働きが活性化されます。
それを予測的姿勢制御(APAs)と言います。


歩行だけでなく、動作全般にAPAsが
働くとされています。


今回はDelafontaineの論文を
紹介したいと思います!

 

 

Delafontainereは脳卒中患者さんの
歩行開始時の姿勢制御について、
研究しました。


その結果・・・

マヒ側の脚を先に出すと・・・
マヒ側の前脛骨筋と中殿筋の働きが低下し、
足圧中心の移動と身体重心の加速が
減少することがわかりました。

またマヒ側の中殿筋が働きにくいことによって
非マヒ側の内転筋群が強く働くことも
わかりました。


一方、マヒ側の脚が後ろだと・・・
歩行開始時にバランスがとりにくくなる
しています。


つまり・・・
前に進むための力が働きにくいことが
わかります。

 

 

この論文を読んで・・・
歩行改善のため、歩容を分析するには
歩行開始時のアライメントがとれるのか、
とるためにどの部位にサポートが必要なのか
など考える必要がありそうです。

そのことを踏まえて、その他の検査・
評価と合せてリハビリのメニューを
立案する方が良いのかなと思いました。

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの
歩行開始時の姿勢制御についてを
解説しました。


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Delafontaine A, Vialleron T, Hussein T,
Yiou E, Honeine JL, Colnaghi S.
Anticipatory Postural Adjustments
During Gait Initiation in Stroke Patients.
Front Neurol. 2019 Apr 17;10:352.
doi: 10.3389/fneur.2019.00352.
PMID: 31057474; PMCID: PMC6478808.

 

 

 

 

 

2023-11-27 11:22:00

脳卒中患者さんのバランスと歩行に対するリハビリ~前庭リハビリテーションの効果~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

今回は脳卒中患者さんのバランス・歩行に
対する前庭リハビリテーションの効果を
解説したいと思います。

 

 

※前庭リハビリテーションとは?

前庭とは平衡感覚を保つために
必要な器官です。


腕・脚・首・目の動きと関係があり、
姿勢を保つために働きます。


これらの調整がうまくいかなくなると
めまい、ふらつきなどが見られるように
なります。


前庭機能に対するリハビリテーションには
①適応
②慣れ
③代償


Gaze Stability Exerciseという方法や
マット上でバランスをとる練習などがあります。

 

 

※Gaze Stability Exerciseとは?

目の前にある文字などを見続けながら、
目だけを動かしたり、頭を動かしたり、
手を動かしたりする方法です。

 

 

Meng らは脳卒中患者さんに対する
バランス・歩行に対する
前庭リハビリテーションの
効果を検証しています。

 

 

Meng らの論文はシステマティックレビュー、
メタアナリシスというタイプです。
いわば論文の総集編、似たような論文を
集め、検討したものです。

※論文を集めたり、どの論文を採用するのか
 どうかなど検討をしています。

 

 

この研究は・・・
①前庭リハビリテーションを行うグループ

②通常のリハビリを行うグループ



この2つのグループに分けられました。
ちなみに前庭リハビリテーションを行う
グループは通常のリハビリを組み合わせて
行う場合もありました。

 

 

その結果・・・
前庭リハビリテーションを行った
グループは、バ
ランス能力、歩行能力、
マヒ側の歩幅の改善が得られたと
報告しています。


またバランス能力に関しては、
発症から6ヶ月以内の患者さんに
より効果的であったとしています。

 

 

この論文を読んで・・・
脳卒中患者さんに対する
前庭リハビリテーションはバランスや
歩行能力に良い効果が期待できそうな
ことがわかりました。


6ヶ月以上の患者さんに対する効果は
論文が1つしか採用されておらず、
研究に参加された人数も少ないことも
結果に影響したのかなと思っています。
今後の研究が待たれるところです。


前庭リハビリテーションに興味をもたれた方は、
現在リハビリを行っている方でしたら
専任スタッフの方にご相談いただくのを
お勧めします!

 

 

本コラムでは、脳卒中患者さんのバランスと
歩行に対する前庭リハビリテーションの効果を
解説しました!


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Meng L, Liang Q, Yuan J, Li S, Ge Y,
Yang J, Tsang RCC, Wei Q.
Vestibular rehabilitation therapy on balance
and gait in patients after stroke:
a systematic review and meta-analysis.
BMC Med. 2023 Aug 25;21(1):322.
doi: 10.1186/s12916-023-03029-9.
PMID: 37626339; PMCID: PMC10464347.

 

 

 

 

2023-11-25 17:28:00

パーキンソン病患者さんの転倒は運動で予防できるか?

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
転棟は運動で予防できるのかを解説したい
思います。

 

 

パーキンソン病患者さんが転倒する原因


パーキンソン病患者さんの実に60%は
転倒すると言われており、骨折を引き起こす
場合もあります。


その要因として考えられているのが、
運動症状の重症度、認知障害、睡眠障害、
姿勢の不安定性などが考えられています。

運動によって転倒は予防できるのでしょうか。
今回はCanningらの研究を
紹介したいと思います。

 

 

Canning らの論文では・・・

①運動を実施するグループ


②転倒予防のアドバイス(
冊子)が
 配られたグループ(運動なし)


この2つのグループに分けられ
効果が検証されました。


ちなみに・・・
運動を行うグループでは、
バランストレーニング、筋力トレーニングや
すくみ足に対するリハビリなどが行われました。


その結果・・・
運動を行った場合でも行わない場合でも
転倒率は変わらないことが報告されています。

しかし、パーキンソン病の重症度でみると、
軽度の場合は転倒は減少し、重度の
場合は減少しなかったこともわかっています。


つまり運動の効果は、パーキンソン病の
重症度(症状の)によっても違うということです。

 

 

論文を読んでみて・・・
冒頭にもお話しましたが、転倒は運動症状のみならず、
非運動症状(睡眠障害や認知障害など)による
影響があります。


そのためパーキンソン病患者さんの転倒予防を
考えるときには、運動面のみならず非運動症状や
環境面に対するアプローチが必要ということかも
知れません。

 

 

本コラムでは、パーキンソン患者さんの転倒は
運動で予防できるのかを
解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月25日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Canning CG, Sherrington C, Lord SR, Close JC,
Heritier S, Heller GZ, Howard K, Allen NE, Latt MD,
Murray SM, O'Rourke SD, Paul SS, Song J, Fung VS.
Exercise for falls prevention in Parkinson disease:
a randomized controlled trial. Neurology. 2015
Jan 20;84(3):304-12. doi: 10.1212/WNL.
0000000000001155. Epub 2014 Dec 31.
PMID: 25552576; PMCID: PMC4335992.

 

 

 

 

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