リハビリコラム
パーキンソン病患者さんの腰痛が及ぼす影響
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。
本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛が及ぼす影響についてを解説したいと
思います。
今回はDuncan らの報告を
紹介したいと思います!
この研究では、
パーキンソン病の患者さん30名が
参加されました。
そして
・ RODQ:腰痛の日常生活への影響度
Revised Oswestry Disability Questionnaire
・ MDS-UPDRSⅢ:運動症状
Movement Disorder Society-Unified
Parkinson Disease Rating Scale PartⅢ
・PACE:活動量
Physical Activity Scale for the Elderly
・PDQ-39:生活の満足度
Parkinson Disease Questionnaire-39
などが検査されました。
その結果・・・
①RODQ は MDS-UPDRSⅢと関係性がある
②RODQは立位での姿勢崩れと関係性がある。
③RODQは頸の固縮(筋肉のこわばり)と関係性がある。
④RODQはPASEと関係性がある。
⑤RODQはPDQ-39と関係性がある。
この5つのことが明らかになりました。
腰痛による日常生活への影響度は
活動量や生活の満足度とも
関係しているため、パーキンソン病の
患者さんの腰痛に対するリハビリは
重要といえそうです。
そのため・・・
①腰痛の原因
②リハビリで改善が期待できるのか
以上の2つをしっかりと判断することが
大切かなと思います。
本コラムではパーキンソン病患者さんの
腰痛が及ぼす影響を解説しました。
本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2023年3月3日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Duncan RP, Van Dillen LR, Garbutt JM,
Earhart GM, Perlmutter JS.
Low Back Pain--Related Disability in
Parkinson Disease: Impact on Functional Mobility,
Physical Activity, and Quality of Life.
Phys Ther. 2019 Oct 28;99(10):1346-1353.
doi: 10.1093/ptj/pzz094.
PMID: 31343700; PMCID: PMC6821152.