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リハビリコラム

2023-11-28 15:22:00

変形性膝関節症の患者さんに対する運動と生活習慣の修正

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
患者さんに対する運動と生活習慣の修正の
効果を
解説したいと思います。

 

 

今回はSattlerらの報告を
紹介したいと思います!


この論文はシステマティックレビュー、
メタアナリシスというタイプです。
いわば論文の総集編、似たような論文を
集め、検討したものです。

※論文を集めたり、どの論文を採用するのか
 どうかなど検討をしています。

 

 

Sattlerは・・・

変形性膝関節症の患者さんに対して、
従来の運動療法に加えて生活習慣の
修正を行った場合、どのような効果が
あるのか検証しています。


運動とは?

この研究では、採用された論文の全てで
脚の筋力トレーニングが行われていました。


生活習慣の修正とは・・・

・変形性膝関節に関する教育
・痛みへの対処法
・減量
・食事のアドバイス(レシピ・献立など)

以上の内容などが含まれていました。

 

  

その結果・・・
運動に加えて生活習慣の修正を行うと
痛み・関節の固さ、身体機能が
運動のみを行うのと比べて、
改善が見られたとしています。

 

 

この論文を読んでみて・・・


結果をみると、痛みや関節の固さに関しては
効果が得られにくい場合があるのかなと
感じました。


専門的に・・・
95%信頼区間の片一方が
0に近いためからです。


変形性膝関節症は生活習慣との関連は
以前から言われていましたので、
やはり、状況によって生活習慣の修正も
必要なのかも知れません。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の患者さんに
対する運動と生活習慣の修正の
効果を
解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月30日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Sattler L, Kan A, Hing W, Vertullo C.
The addition of structured lifestyle modifications
to a traditional exercise program for the management
of patients with knee osteoarthritis:
A systematic review and meta-analysis of
randomised trials. Musculoskelet Sci Pract.
2023 Nov;68:102858. doi: 10.1016/j.msksp.2023.
102858. Epub 2023 Sep 29. PMID: 37793243.

 

 

 

 

2023-11-28 12:03:00

変形性膝関節症患者さんの固有感覚障害に対するリハビリ~運動の効果~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
固有感覚障害に対する運動の効果を
解説したいと思います。

 

 

今回はSheikhhoseini らの報告を
紹介したいと思います!

 

 

固有感覚とは?

筋肉、腱、靱帯、関節などにある受容器の
おかげで、筋肉や関節などがどのように
動いているのかを把握することができます。


その固有感覚の障害は、
変形性膝関節症の発症と進行との関係や
関節痛や活動制限の原因となる可能性が
あると言われていました。


さらには変形性膝関節症の患者さんは
固有受容器の数が減り、それは
関節症の重症度と関係があったと
報告されています。

 

 

Sheikhhoseini らの報告によれば・・・
固有感覚障害には運動が効果的である
可能性が報告されています。


この報告での運動とは、
太極拳、筋力トレーニング、
感覚運動トレーニングなどが
含まれています。
 


さらには、運動の時間が増えると
固有受容器障害の改善が
得られたとしています。

 

 

この論文を読んでみて・・・
固有受容器障害によって
痛みや活動の制限になっていると
関節の状態を踏まえて、運動を適切に
行うことは大切であると言えそうです。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症の
固有感覚障害に対する運動の効果を
解説したいと思います。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Sheikhhoseini R, Dadfar M, Shahrbanian S,
Piri H, Salsali M.
The effects of exercise training on knee
repositioning sense in people with knee
osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis
of clinical trials. BMC Musculoskelet Disord.
2023 Jul 19;24(1):592. doi: 10.1186/s12891-023-06712-3.
PMID: 37468853; PMCID: PMC10357796.

 

 

 

 

2023-11-28 11:11:00

変形性膝関節症と固有感覚障害との関係

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説したいと思います。

 

 

今回はSalamannaらの報告を
紹介したいと思います!

 

 

そもそも固有感覚とは?

筋肉、腱、靱帯、関節などには圧力・伸縮・
振動などを感知する受容器があります。


その受容器のおかげで、筋肉や関節などが
どのように動いているのかを感じることが

できます。


感じるとは言っても、普段は意識されません。

 

 

以前から、その固有感覚の障害が、
変形性膝関節症の発症と進行に関係
あるのではないかと言われています。


また関節痛や活動制限の原因となる可能性が
あるとも言われています。

 

 

Salamannaらの報告によれば・・・
変形性膝関節症の患者さんの
靭帯(後十字靭帯や前十字靭帯)に含まれる
固有受容器の数が減少していたと
しています。


また固有受容器の数の減少は、
変形性膝関節症の重症度との関係が
あったとしています。


つまり・・・
変形性膝関節症が重症であるほど、
固有受容器の数が減っているということに
なります。

 

 

この論文を読んでみて・・・
変形性膝関節症においても固有感覚を
検査・評価し、その結果に応じて
固有受容トレーニング プログラムを
実施することも検討しても良いかなと
思いました。

 

 

本コラムでは変形性膝関節症と
固有感覚障害との関係性を
解説しました。



本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月28日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Salamanna F, Caravelli S, Marchese L,
Carniato M, Vocale E, Gardini G,Puccetti G,
Mosca M, Giavaresi G.
Proprioception and Mechanoreceptors in
Osteoarthritis: A Systematic Literature Review.
J Clin Med. 2023 Oct 19;12(20):6623.
doi: 10.3390/jcm12206623.
PMID: 37892761; PMCID: PMC10607296.

 

 

 

 

2023-11-27 17:37:00

変形性関節症と転倒・骨折との関連

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒との
関連について解説したいと思います。

 

 

今回は、Zhangらの論文を紹介したいと
思います!

 

 

変形性関節症の患者さんは・・・
・痛み
・筋力低下
・固有感覚障害
・バランス能力低下などを
抱えており、それらは転倒の重要な
危険因子とされています。

 

 

Zhangらは・・・

変形性膝関節症と変形性股関節症の
患者さんの転倒・骨折についてを
研究しています。

 

 

その結果・・・

転倒との関係

・レントゲンで変形性膝関節症が確認
・レントゲンで変形性股関節症が確認+痛み

いずれの要因をもつことがわかりました。
 


骨折との関連

変形性膝関節症、変形性股関節症ともに
骨折との直接的な関係は
確認できなかったとしています。

 

 

ちなみに・・・
レントゲンで変形性関節症と確認され、かつ
痛みがある場合は「症候性関節症」といいます。

 

 

この論文を読んでみて・・・
Zhangらの研究結果では、
変形性膝関節症また股関節症は
転倒とは関係するけれど骨折とは
直接関係しないという結果でした。


しかし・・・転倒し、骨折する場合が多いかと
思いますので、やはり変形性関節症と
転倒との関係性について明らかに
されたことは、転倒予防の観点からしても
重要な知見ではないでしょうか。

 

 

本コラムでは変形性関節症と転倒・骨折との
関連につい
解説しました。

 


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Zhang Y, Li X, Wang Y, Ge L, Pan F,
Winzenberg T, Cai G.
Association of knee and hip osteoarthritis
with the risk of falls and fractures:
a systematic review and meta-analysis.
Arthritis Res Ther. 2023 Sep 29;25(1):184.
doi: 10.1186/s13075-023-03179-4.
PMID: 37770969; PMCID: PMC10540335.

 

 

 

 

2023-11-24 11:02:00

人工膝関節全置換術後のリハビリ~エクサゲームの効果~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは人工膝関節全置換術後の
患者さんに対するエクサゲームの効果を
解説したいと思います。

 

 

今回は、Janhunenらの論文を紹介したいと
思います!

 

 

エクサゲームとは・・・

エクササイズ+ゲームのことです。
ゲームを普段やっていない方も、
リングフィットアドベンチャーというゲームの
コマーシャルを見たことがあると思います。


このエクサゲームをリハビリとして取り入れ、
その効果を検証する研究は多くあります。


ここでの手術は「人工膝関節全置換術」
のことです。英語ではTotal Knee arthrolasty
といい、TKAと略されます。


変形性膝関節症が進行し、痛みが強くなってくると
手術の選択肢が出てくることがあります。


その手術の1つがTKAです。

 

 

Janhunenらの研究では・・・
TKAを行った患者さんに対して、
①エクサゲームを行うグループ
②通常の自主トレーニングを行うグループ

この2つのグループに分けられ、
どのような効果があるのか検討されています。

 

 

その結果・・・
両グループともに歩行能力の改善が
得られ、エクサゲームを行った方がより
効果的であったとしています。


膝関節の機能や痛みに関しては、
通常の自主トレーニングと差があるとは
言えないという結果でした。


つまり・・・
エクサゲームはTKAを行った患者さんの
歩行能力を改善する可能性があるという
ことです。

 

 

この論文を読んでみて・・・
Janhunenらの報告では、
エクサゲームを行うことで、歩行能力が
改善したと報告しています。


歩行能力はTimed up and Go test
TUG)という検査で計測していますが、
臨床的に意義のある最小変化量(MCID)を
上回るのか、下回るのかなどの検討も
必要なのかな思いました。


また対照グループ(比較するグループ)も
運動を行っていたため、膝関節の機能や
痛みに関しては、差があるとは
言えなかったのかなと思っています。


楽しみながらリハビリできるのは
エクサゲームの良いところかなと思います。
機器さえあれば、自主トレーニングとして
行いやすいですし、続けやすいかも
知れません。



効果があるから
「エクサゲームをやりましょう」ではなく、
何の目的でどのぐらいの期間行うのかなど、
患者さんと一緒に計画を立てる
ことが
大切だと思います。

 

 

本コラムでは人工膝関節全置換術後の
患者さんに対するエクサゲームの効果を
解説したいと思います。

 


本コラムが少しでも皆さまの
お役に
立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月24日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Janhunen M, Katajapuu N, Paloneva J, Pamilo K,
Oksanen A, Keemu H, Karvonen M, Luimula M,
Korpelainen R, Jämsä T, Kautiainen H, Mäkelä K,
Heinonen A, Aartolahti E.
Effects of a home-based, exergaming intervention
on physical function and pain after total knee
replacement in older adults: a randomised
controlled trial. BMJ Open Sport Exerc Med.
2023 Mar 3;9(1):e001416.
doi: 10.1136/bmjsem-2022-001416.
PMID: 36896366; PMCID: PMC9990686.

 

 

 

 

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2024.04.25 Thursday