歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

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リハビリコラム

2022-01-31 00:08:00

知っておきたい!脳卒中の患者さんのリハビリ!運動イメージ練習とは?

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)
代表の
市川です。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
リハビリメニューの一つ、
”運動イメージ練習の効果”を
解説していきたいと思います。

 

 

世界中には数多くの
リハビリメニューが存在しています。
筋肉を鍛える運動、バランスを保つ練習、
歩く練習など様々あります。

 

 

筋肉を鍛える運動一つをとっても
回数、セット数、実施する期間など
理にかなった方法でなければ
効果が十分に出ないかも知れません。
 

 

病気やケガ、患者さん、利用者さんの
お体の状態や目標も十人十色です。
そのためご利用者様に合わせた

リハビリメニューが必要なのです。
いわゆる”オーダーメイド”です。

 

 

さて今回のテーマは”運動イメージ練習”
「運動イメージ練習って言われても
聞いたことがない」
そんな方が多くいらっしゃると思います。


運動イメージ練習とは、
実際には運動せずに運動していることを
想像する練習
です。

 

  

その運動イメージ練習を脳卒中の患者さんが
行うと歩行にどのような効果があるのか?


その疑問に答えたstephanoらの研究によると
脳卒中の患者さんが運動イメージ練習を
行うことで
歩行速度を改善できる
ということがわかっています。

 

 

運動イメージ練習の良いところ

場所を選ばずどこにいても行え、
自主トレーニングとしても
取り入れやすいところです。


運動イメージ練習の欠点

きちんと運動をイメージするのに
コツが必要なところです。

 

 

私見ではありますが、
運動イメージ練習のみよりも
実際の運動も組み合わせて行うことも

必要なのかなと思っています!

 

 

本コラムが少しでも皆様の
お役に立てましたら嬉しく思います。
最後までお読みくださり
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年5月13日)
(更新日:2022年12月31日)
(執筆者:市川 貴章)

 

 

参考文献

1)Silva, Stephano, Lorenna Rdm Borges,
Lorenna Santiago  et al. 2020.
Motor Imagery for Gait Rehabilitation after Stroke.
Cochrane Database ofSystematic Reviews 
9 (September): CD013019.

 

 

 

 

2022-01-31 00:01:00

知っておきたい!脳卒中の患者さんがリハビリに必要な時間とは?

 

こんにちは!
脳卒中・整形外科疾患の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の
代表市川です。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんに
必要なリハビリの時間とはどのぐらいなのか?
これについて、解説していきたいと思います。

 

 

脳卒中は脳出血、脳梗塞、
くも膜下出血に分類されます。
脳卒中を発症され、リハビリの専門病棟に
入院中は1日最大3時間のリハビリを
受けることができます。

 

 

リハビリの専門病棟を退院され、
デイケアや訪問リハビリといった
介護保険のリハビリを行っている方も
多くいらっしゃるかと思います。

 

 

”退院してからのリハビリの時間が少ない”
と感じたことはありませんか??

 

 

それもそのはず。
病院では最大3時間、退院すると20~40分と
リハビリの時間が大きく減ります。
リハビリ専門職としての立場からしても
とても短くなったと感じます。

 

 

私がデイケアで勤めていた頃、
「もうちょっと長くリハビリできないの?」
「もうちょっとリハビリしたい」という
お話をよく伺うことがありました。

 

 

では脳卒中の患者さんの場合、
リハビリにはどのぐらいの時間が
必要なのでしょうか?
それに答えたSchneiderらの研究を
紹介したいと思います。

 

 

結果は・・・
手指の動きや歩く速度を速くするためには、
通常のリハビリの少なくとも3倍の時間が
必要ということがわかりました。

 

 

この論文での
通常のリハビリ時間とは約25分。
つまりその3倍ということは少なくとも
75分の時間が必要ということです

 

 

蛇足ですが、この研究結果を参考に
当施設では、
1回あたりの
リハビリ時間を90分と決めています。
(体験コースのみ60分です)

 

 

しかしたくさんの時間行えば良いという
わけではありません。
リハビリを行う時間も重要ですが、
リハビリの内容(質)も大切です!

 

 

目標と方法が一致していれば、
ご自宅で行う自主トレーニングも
とても効果的と考えています。

 

 

ではリハビリの質をあげるためには
どうしたら良いのか?
考えました。

 

 

リハビリ担当者の経験・価値観だけに
頼らないこと。
これに限ると思います。

 

 

まずは患者さん・利用者さんの目標や
お悩みの内容に応じてリハビリの検査を
正しく行って課題を明らかにすることから
始まります。

>>患者さんにも専門職にも読んで欲しい!
  リハビリ検査の重要性

 

 

その結果を踏まえ
リハビリ担当者の経験・技術だけでなく、
科学的な裏付けに基づいたリハビリ
メニューを立案しご提供することが
大事であると確信しています。

 

 

本コラムが少しでも皆様の何かの
お役に立てましたら嬉しく思います。

最後までお読みくださり
ありがとうございました。

 

 

(更新日:2022年5月13日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

 

参考文献

1)Schneider, Emma J., Natasha A. et al. 2016.
Increasing the Amount of Usual Rehabilitation
Improves Activity after Stroke:A Systematic Review.
Journal of Physiotherapy 62 (4): 182–87.

 

 

 

 

2022-01-23 15:27:00

患者さんにも専門職にも読んで欲しい!リハビリ検査の重要性

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT(アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

リハビリには数多くの検査があります。
例えば、握力や歩行速度などの
検査などがあり、患者さんの抱える
課題を分析するために行います。


今回はリハビリの検査の重要性を
解説していきたいと思います! 

 

1.検査と評価の違い

検査:握力や歩行速度などを計測すること

評価:検査の結果に意味づけを行うこと

例えば、握力の検査を行ったとします。
その握力の数値が高いのか低いのか
改善すべき課題であるのかなど
意味づけするのが「評価」です。

 

 

2.検査の目的

「検査って何のために行うの?」

腰が痛いとき、みなさんはどうされますか?
病院やクリニックなどの整形外科を受診したり、
中には市販薬やストレッチする方も
いらっしゃるかもしれません。


病院やクリニックに行くと
医師による診察に続いて、
レントゲンやCT、MRIなどの
”検査”を行ったことはありませんか?


リハビリ分野においても、実施できる
内容に違いはあっても目的は似ています。


私が検査を行うときには、
①課題を見つけるため
②解決すべき課題なのか判断するため
③リハビリの効果と経過を確認するため
以上のような目的で行っています。

 

 

3.検査によって”みるもの”が違う!? 

歩行速度は・・・
歩く速度を検査します。

6分間歩行は・・・
どのぐらいの距離を歩けるのか
検査します。

Dynamic Gait Indexは・・・
(ダイナミック ゲイト インデックス)
歩行中のバランスを検査します。


このように検査によって
みるもの(検査でわかる内容)
違うんです!

 

 

検査ぞれぞれの特性を踏まえて、
患者さんの課題を紐解いていくことが
大切なのかなと感じています。

 

 

現在のリハビリメニューが適切なのかの
判断材料としても検査は有効です。


検査・評価が適切になされていないと
今行っているリハビリメニューが
的外れであるということも
あるかも知れません。


患者さんの大切な時間や機会が
損失してしまうということに
なりかねません。


例えば、歩行速度を上げたいのに
長く歩けるようになるための
リハビリをずっとしていた。
なんてことがあり得るのです。

 

 

4.検査の目標値

検査には目標値があります。
(ないものもあります。)
利用者様の疾患、年齢などの体の状態や
目標やお悩みによっても、目標値が
変わってきます。


例えば歩行速度。
横断歩道を渡るためには1.0m/s必要
(1秒間に1m歩ける)と言われています。


この歩行速度が屋外を歩くための
判断基準の一つになります。


そして過去と現在の結果を
比較することも大事です。


さきほどの歩行を例にとれば、
「前回と変化がないのか」
「前回よりも遅くなったのか」
「前回よりも速くなったのか」
など誤差を含めて検討しなくては
リハビリの効果を検証できません。


検査だけやれば良い!
ということでないということです。

 

 

5.検査を行うときに重要なこと

検査を行うときに重要なこと、
それは”同じ(近い)条件”で行う
ことです。


リハビリの検査の一つに、
”5回立ち座りテスト”があります。


※5回立ち座りテストとは?
イスなどから立ったり、座ったりを5回
行い、その時間を計測する検査です。

 

 

kwongらはその5回立ち座りテストの結果が
足や手
の位置の条件によって変化することが
わかっています。


つまり検査の方法によって、検査結果が
変わることを意味しています。


検査を行うときには、同じ(近い)条件で行う
必要があるということです。


”検査方法は、いつも同じ”
意識しなければできないことです。


このことが守られていないと検査結果の
妥当性が揺らいでしまいます。

 

 

6.まとめ

ここまでリハビリの検査についてを
話してきました。
”検査して終わり”ではなく
目的をもち、結果の解釈を丁寧に
行うことが大切であるということが
私の一番お伝えしたいところです。

 

 

本コラムが少しでも皆様の
お役に立てましたら嬉しく思います。


最後までお読みくださり
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年5月12日)
(更新日:2022年12月31日)
(執筆者:市川 貴章)

 

 

 参考文献

1)Kwong, Patrick W. H., Shamay S. M. Ng,
Raymond C. K. Chung, at al. 2014.
“Foot Placement and Arm Position Affectthe
Five TimesSit-to-Stand TestTime of Individuals
with Chronic Stroke.”
BioMed Research International 2014 (June): 636530.

 

 

 

 

2022-01-22 22:44:00

知っていた方がいい!?リハビリにおけるコミュニケーションの重要性

 

こんにちは!
自費リハビリ施設
ARUKONECT(アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

私がリハビリで大事にしていることの
一つに
コミュニケーションがあります。

 

 

コミュニケーションを辞書で調べると、
・社会生活を営む人間が互いに意思や感情、
 思考を伝達し合うこと
・言語・文字・身振りなどを
媒介として
 行われる とありました。

 

 

私なりに解釈すると、
”考えや気持ちをお互いに
伝え合うこと”
だと思っています。

 

 

私も病院やクリニックを受診したとき、
「今からどんなことをするんだろう」
「これは何のために行っているんだろう」
「これからどうなっていくんだろう」など

不安で頭がいっぱいになり、
落ち着かなくなります。
初めての場所だとなおさらです。

 

 

リハビリの目標を決めるときに
患者さん本人が関わっていないことが
あり、リハビリ担当者が認識している
目標と患者さんが認識している目標が
ほとんど一致しなかったということも
過去の研究で報告されています。

 

 

目標を共有していくためには、
コミュニケーションが大切であることは
今までの私の経験からも感じることです。


リハビリの目標を決める時だけのこと
ではありません。
リハビリの
検査やリハビリメニューを
行う時・行った後、
利用者さんからも
私からも考えや感想を伝えるなど
話し合いながら行う方が
安心して
リハビリが行えると考えています!

 

本コラムではリハビリにおける
コミュニケーションの重要性を
お話しました。


最後までお読みいただき
ありがとうございます。

 

 

(執筆日:2022年5月12日)
(更新日:2023年1月1日)
(執筆者:市川 貴章)

 

 

参考文献

1)デジタル大辞泉 小学館 (2022年1月22日閲覧) 

2)Maitra KK, Erway F. Perception of client-centered
practice in occupational therapists and their clients.
Am J Occup Ther. 2006 May-Jun;60(3):298-310. doi:
10.5014/ajot.60.3.298. PMID: 16776397.

3)Saito Y, Tomori K, Sawada T at al.
Determining whether occupational therapy goals
match between pairs of occupational therapists and
their clients: a cross-sectional study. Disabil Rehabil.
2021 Mar;43(6):828-833. doi: 10.1080/09638288.
2019.1643417. Epub 2019 Jul 28. PMID: 31352840.

 

 

 

 

2024.05.19 Sunday