歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

”歩行専門”の自費リハビリ施設 「アルコネクト」

~維持ではなく改善を目指すリハビリを追求~

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リハビリコラム

2022-01-23 15:27:00

患者さんにも専門職にも読んで欲しい!リハビリ検査の重要性

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT(アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

リハビリには数多くの検査があります。
例えば、握力や歩行速度などの
検査などがあり、患者さんの抱える
課題を分析するために行います。


今回はリハビリの検査の重要性を
解説していきたいと思います! 

 

1.検査と評価の違い

検査:握力や歩行速度などを計測すること

評価:検査の結果に意味づけを行うこと

例えば、握力の検査を行ったとします。
その握力の数値が高いのか低いのか
改善すべき課題であるのかなど
意味づけするのが「評価」です。

 

 

2.検査の目的

「検査って何のために行うの?」

腰が痛いとき、みなさんはどうされますか?
病院やクリニックなどの整形外科を受診したり、
中には市販薬やストレッチする方も
いらっしゃるかもしれません。


病院やクリニックに行くと
医師による診察に続いて、
レントゲンやCT、MRIなどの
”検査”を行ったことはありませんか?


リハビリ分野においても、実施できる
内容に違いはあっても目的は似ています。


私が検査を行うときには、
①課題を見つけるため
②解決すべき課題なのか判断するため
③リハビリの効果と経過を確認するため
以上のような目的で行っています。

 

 

3.検査によって”みるもの”が違う!? 

歩行速度は・・・
歩く速度を検査します。

6分間歩行は・・・
どのぐらいの距離を歩けるのか
検査します。

Dynamic Gait Indexは・・・
(ダイナミック ゲイト インデックス)
歩行中のバランスを検査します。


このように検査によって
みるもの(検査でわかる内容)
違うんです!

 

 

検査ぞれぞれの特性を踏まえて、
患者さんの課題を紐解いていくことが
大切なのかなと感じています。

 

 

現在のリハビリメニューが適切なのかの
判断材料としても検査は有効です。


検査・評価が適切になされていないと
今行っているリハビリメニューが
的外れであるということも
あるかも知れません。


患者さんの大切な時間や機会が
損失してしまうということに
なりかねません。


例えば、歩行速度を上げたいのに
長く歩けるようになるための
リハビリをずっとしていた。
なんてことがあり得るのです。

 

 

4.検査の目標値

検査には目標値があります。
(ないものもあります。)
利用者様の疾患、年齢などの体の状態や
目標やお悩みによっても、目標値が
変わってきます。


例えば歩行速度。
横断歩道を渡るためには1.0m/s必要
(1秒間に1m歩ける)と言われています。


この歩行速度が屋外を歩くための
判断基準の一つになります。


そして過去と現在の結果を
比較することも大事です。


さきほどの歩行を例にとれば、
「前回と変化がないのか」
「前回よりも遅くなったのか」
「前回よりも速くなったのか」
など誤差を含めて検討しなくては
リハビリの効果を検証できません。


検査だけやれば良い!
ということでないということです。

 

 

5.検査を行うときに重要なこと

検査を行うときに重要なこと、
それは”同じ(近い)条件”で行う
ことです。


リハビリの検査の一つに、
”5回立ち座りテスト”があります。


※5回立ち座りテストとは?
イスなどから立ったり、座ったりを5回
行い、その時間を計測する検査です。

 

 

kwongらはその5回立ち座りテストの結果が
足や手
の位置の条件によって変化することが
わかっています。


つまり検査の方法によって、検査結果が
変わることを意味しています。


検査を行うときには、同じ(近い)条件で行う
必要があるということです。


”検査方法は、いつも同じ”
意識しなければできないことです。


このことが守られていないと検査結果の
妥当性が揺らいでしまいます。

 

 

6.まとめ

ここまでリハビリの検査についてを
話してきました。
”検査して終わり”ではなく
目的をもち、結果の解釈を丁寧に
行うことが大切であるということが
私の一番お伝えしたいところです。

 

 

本コラムが少しでも皆様の
お役に立てましたら嬉しく思います。


最後までお読みくださり
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年5月12日)
(更新日:2022年12月31日)
(執筆者:市川 貴章)

 

 

 参考文献

1)Kwong, Patrick W. H., Shamay S. M. Ng,
Raymond C. K. Chung, at al. 2014.
“Foot Placement and Arm Position Affectthe
Five TimesSit-to-Stand TestTime of Individuals
with Chronic Stroke.”
BioMed Research International 2014 (June): 636530.

 

 

 

 

2024.04.26 Friday