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リハビリコラム

2023-11-27 11:22:00

脳卒中患者さんのバランスと歩行に対するリハビリ~前庭リハビリテーションの効果~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

今回は脳卒中患者さんのバランス・歩行に
対する前庭リハビリテーションの効果を
解説したいと思います。

 

 

※前庭リハビリテーションとは?

前庭とは平衡感覚を保つために
必要な器官です。


腕・脚・首・目の動きと関係があり、
姿勢を保つために働きます。


これらの調整がうまくいかなくなると
めまい、ふらつきなどが見られるように
なります。


前庭機能に対するリハビリテーションには
①適応
②慣れ
③代償


Gaze Stability Exerciseという方法や
マット上でバランスをとる練習などがあります。

 

 

※Gaze Stability Exerciseとは?

目の前にある文字などを見続けながら、
目だけを動かしたり、頭を動かしたり、
手を動かしたりする方法です。

 

 

Meng らは脳卒中患者さんに対する
バランス・歩行に対する
前庭リハビリテーションの
効果を検証しています。

 

 

Meng らの論文はシステマティックレビュー、
メタアナリシスというタイプです。
いわば論文の総集編、似たような論文を
集め、検討したものです。

※論文を集めたり、どの論文を採用するのか
 どうかなど検討をしています。

 

 

この研究は・・・
①前庭リハビリテーションを行うグループ

②通常のリハビリを行うグループ



この2つのグループに分けられました。
ちなみに前庭リハビリテーションを行う
グループは通常のリハビリを組み合わせて
行う場合もありました。

 

 

その結果・・・
前庭リハビリテーションを行った
グループは、バ
ランス能力、歩行能力、
マヒ側の歩幅の改善が得られたと
報告しています。


またバランス能力に関しては、
発症から6ヶ月以内の患者さんに
より効果的であったとしています。

 

 

この論文を読んで・・・
脳卒中患者さんに対する
前庭リハビリテーションはバランスや
歩行能力に良い効果が期待できそうな
ことがわかりました。


6ヶ月以上の患者さんに対する効果は
論文が1つしか採用されておらず、
研究に参加された人数も少ないことも
結果に影響したのかなと思っています。
今後の研究が待たれるところです。


前庭リハビリテーションに興味をもたれた方は、
現在リハビリを行っている方でしたら
専任スタッフの方にご相談いただくのを
お勧めします!

 

 

本コラムでは、脳卒中患者さんのバランスと
歩行に対する前庭リハビリテーションの効果を
解説しました!


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2023年11月27日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Meng L, Liang Q, Yuan J, Li S, Ge Y,
Yang J, Tsang RCC, Wei Q.
Vestibular rehabilitation therapy on balance
and gait in patients after stroke:
a systematic review and meta-analysis.
BMC Med. 2023 Aug 25;21(1):322.
doi: 10.1186/s12916-023-03029-9.
PMID: 37626339; PMCID: PMC10464347.

 

 

 

 

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