歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

”歩行専門”の自費リハビリ施設 「アルコネクト」

~維持ではなく改善を目指すリハビリを追求~

営業時間:10:00~18:00

定休日:水曜日 ・ 日曜日
 03-6693-0966
お問い合わせ

リハビリコラム

2022-09-12 15:36:00

パーキンソン病患者さんの屋外歩行の判断基準~歩行速度~

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
屋外歩行の判断基準についてを
解説していきたいと思います。

 

 

今回はElbersらの論文を
紹介したいと
思います!

  

 

この論文では・・・
パーキンソン病の患者さんで
Hoehn-Yahr stage2~4の方が
(軽度または中等度の症状)が
参加されました。


※Hoehn-Yahr stageとは?
パーキンソン病の重症度分類のことです。
段階が1~5まで
あり、パーキンソン病の
症状の程度で
分類されます。


Nottingham extended activities of
daily living index (NEAI)という
検査で、

①屋外歩行が可能なグループ

②屋外歩行が困難なグループ

①、②のグループに分けられました。

 

 

その結果・・・
屋外歩行を実施できるのかを
歩行速度によって判断(予測)できる
ことがわかりました。

その目安となる歩行速度は
0.88m/secでした。

さらに転倒恐怖感の検査する
Falls Efficacy Scale (FES) の
結果を加えることで精度が
向上することもわかっています。


屋外歩行の判断基準として、
「歩行速度」「転倒恐怖感」
この2つは必要なのかも知れません。

 

 

屋外歩行では、道路の起伏や周辺の物、
人など多くのことに注意を配らなくては
なりません。
そのためバランス、注意などの能力も
大切だなと感じています。

 

 

本コラムではパーキンソン病患者さんの
屋外歩行の判断基準についてを
解説しました。



本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年9月12日)
(更新日:2022年12月29日)

(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Elbers RG, van Wegen EE,
Verhoef J,Kwakkel G.
Is gait speed a valid measure to predict
community ambulation in patients with
Parkinson's disease?
J Rehabil Med. 2013 Apr;45(4):370-5.
doi: 10.2340/16501977-1123.
PMID: 23450464.

 

 

 

 

2022-07-25 15:19:00

パーキンソン病の患者さんが行う自主トレーニングの効果とは?

 

こんにちは!
脳卒中・整形外科疾患の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)代表の
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病の
患者さんが行う自主トレーニング

解説したいと思います。

 

 

パーキンソン病の患者さんが
自主トレーニングを行うとどのような
効果が期待できるのでしょうか?


その疑問に答えたFlynnらの論文を
紹介したいと思います。

 

 

この論文では・・・
軽度・中等度の症状がある
パーキンソン病の
患者さんを
対象としました。


自主トレーニングはリハビリの
専門職である理学療法士よって
処方され、主にバランス練習や
歩行練習が行われました。


自主トレーニングを行った結果、
バランス能力や歩行速度などに
どのような影響(効果)が
あったのかを検証しています。

 

 

その結果・・・
自主トレーニングを行うと
バランス能力、歩行速度の向上が
期待できることがわかりました。


※バランス能力への効果は振り幅が
狭いのですが、効果(量)が小さい
点が
気になります。

 

 

さらに自主トレーニングと外来などで
行われるリハビリを比較すると、
その効果には差がないことがわかりました。


つまり・・・
バランス能力に関しては、
自主トレーニングを行うことで
外来などのリハビリと同じような
効果が得られる可能性がある
ということです。


(外来などのリハビリが効果がないという
 ことではありません!)


自主トレーニングって大事ですね!!

 

 

今回の論文での自主トレーニングは、
リハビリ専門職である理学療法士が
患者さんに方法をお伝えしています。


転倒には十分に気をつけながら
お体にあったトレーニングを
ご自宅で行うことが大切なのかも
知れません。

 

 

現在、リハビリを行っている方でしたら、
スタッフにご相談いただくのも
良いかも知れません。

 

 

今回はパーキンソン病の患者さんの
自主トレーニングの効果を解説しました。

 

 

本コラムが皆さまの何かの参考に
なればとても嬉しく思います。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(更新日:2022年7月25日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Flynn A, Allen NE, Dennis S,
Canning CG,Preston E.
Home-based prescribed exercise improves
balance-related activities in people with
Parkinson's disease and has benefits
similar to centre-based exercise:
a systematic review.
J Physiother. 2019 Oct;65(4):189-199. doi:
10.1016/j.jphys.2019.08.003.
Epub 2019 Sep 11. PMID: 31521554.

 

 

 

 

2022-07-18 14:30:00

パーキンソン病の患者さんに対する有酸素運動の効果とは? その1

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)代表の
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病の
患者さんに対する有酸素運動

解説したいと思います。

 

 

パーキンソン病の患者さんが
有酸素運動を行うとどのような
効果が期待できるのでしょうか?


その疑問に答えたShuらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

この論文では・・・
軽度・中等度の症状がある
パーキンソン病の
患者さんを
対象としました。


有酸素運動の効果を検証するために
パーキンソン病の症状・バランス能力

歩行能力にどのような影響(効果)が
あるのかを検討しています。

 

 

その結果・・・
有酸素運動を行うとパーキンソン病の
運動症状、
バランス能力、歩行能力の
向上が期待できることがわかりました。


※バランス能力への効果は
振り幅が広いため、改善が
得られない可能性があるのかなと
思います。


※歩行能力への効果は、振り幅は
それほど大きくはありませんが
効果(量)が小さいことが
気になるところです。

 

 

転倒には十分に気をつけながら
歩行練習等の有酸素運動を行うことも
大切なのかも知れません。


以前、筋力トレーニングの効果を
コラムで解説しました。


まだ読まれていない方はこちらを
どうぞ!

>>パーキンソン病の患者さんに
  筋力トレーニングは効果的?


筋力トレーニングと有酸素運動という
ように様々な運動を組み合わせて行う
ことも大切なのかなと私の経験としては
感じています。


ご病気によっては、トレーニングの
順序も大切なこともあります。


もしリハビリを受けている方でしたら、
スタッフにご相談いただくのも
良いかも知れません。

 

 

今回はパーキンソン病の患者さんの
有酸素運動の効果を解説しました。

 

 

本コラムが皆さまの参考に
なればとても嬉しく思います。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年7月18日)
(更新日:2022年12月31日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Shu HF, Yang T, Yu SX, Huang HD,
Jiang LL,Gu JW, Kuang YQ.
Aerobic exercise for Parkinson's disease:
a systematic review and meta-analysis of
randomized controlled trials. PLoS One. 2014
Jul 1;9(7):e100503. doi: 10.1371/
journal.pone.0100503.
PMID: 24983753; PMCID: PMC4077570.

 

 

 

 

2022-07-16 16:14:00

パーキンソン病の患者さんが行う筋力トレーニングの効果とは?

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)代表の
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病の
患者さんが行う
筋力トレーニングの
効果を解説したいと思います。

 

 

今回はLiらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

この論文では・・・
軽度・中等度の症状がある
パーキンソン病の
患者さんが
対象となりました。


筋力トレーニングを行うと、
どのような影響(効果)があるのかを
調査しています。

 

 

その結果・・・
筋力トレーニングを行うと、
脚の筋力・バランス能力・歩行速度が
向上することがわかりました。


加えてすくみ足にも有効であることも
明らかになりました。


※すくみ足とは?
歩行障害の1つで一歩が出せなくなる
症状です。

 

【私が気になる点】

バランス能力への効果(量)は小さく、
その振り幅が広いため、解釈に
注意が必要かなと思いました。

 

 

筋力トレーニングは、
椅子に腰かけて行ったり、ベッドへ
横になって行うこともできます。


転倒に注意しながら、体の状態に合った
運動を選ぶことで自主トレーニング
としても行うことも有効かなと
思います!

 

 

もしリハビリを受けている方でしたら、
トレーニング方法を担当のスタッフの方に
ご相談いただくのも良いかもしれません!

 

 

今回はパーキンソン病の患者さんが行う
筋力トレーニングの効果を解説しました。

 

 

本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てればとても嬉しく思います。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年7月16日)
(更新日:2023年1月1日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Li X, He J, Yun J, Qin H.
Lower Limb Resistance Training in Individuals
With Parkinson's Disease: An Updated
Systematic Review and Meta-Analysis of
Randomized Controlled Trials.
Front Neurol. 2020 Nov 13;11:591605.
doi: 10.3389/fneur.2020.591605.
PMID: 33281732; PMCID:PMC7691593.

 

 

 

 

2022-03-18 10:00:00

パーキンソン病の患者さんに対するリハビリの効果

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)代表の
市川です。

 

 

本コラムではパーキンソン病の
患者さんに対するリハビリの効果を
解説したいと思います。

 

 

パーキンソン病の患者さんには
手の震え、筋肉のこわばり、
バランスを崩しやすくなるなどの
運動
面の症状だけではなく、睡眠障害や
自律神経障害がみられることがあります。

 

 

リハビリは理学療法、作業療法、
言語聴覚療法の3つがあります。


その中でもパーキンソン病の
患者さんの
理学療法の効果を調査したOkadaらの
論文をご紹介したいと思います。

 

 

この論文では・・・
軽度・中等度の症状がある
パーキンソン病の
患者さんを
対象としました。


6か月以上の理学療法を行うと、
運動症状、日常生活動作、
抗パーキンソン病薬の服薬量への
影響を検証しています。

 

 

その結果・・・
6ヶ月以上の長期にわたる理学療法を
行うとオフ状態での運動症状を改善でき、
さらに抗パーキンソン病薬の内服量を
少なくできることがわかりました。


※オフ状態(現象)とは?

パーキンソン病の症状が内服薬によって
抑えられていない
時です。


ちなみに症状を内服薬で
抑えられている時をオン状態(現象)と
いいます。

 

 

リハビリを行うときに大切なことは
身体の状態を詳しく検査することです。

例えば・・・
関節の動き、筋力、
バランス能力などの
検査を行ったりします。

パーキンソン病の患者さんの場合、

「MDS-Unified Parkinson's
 Disease 
Rating Scale(MDS-UPDRS)」
というパーキンソン病の症状を詳しく
調べることができる検査を行うことが
あります。

 

 

目標・リハビリの検査結果を踏まえて
最適なリハビリメニューを
行うことが大切だと考えます。

お薬が効いている時間を確認し
それに合わせてリハビリを
行うことも必要になります。

 

 

今回はパーキンソン病の患者さんに対する
理学療法の効果を解説しました。

 

 

新しい知見が増えるのに合わせて
リハビリに必要な知識もどんどん
増えています。


私は新しい知見にアンテナを張り、
情報を吟味した上で、患者さんや
利用者さんに還元できたらと
常々感じています。

 

 

本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てればとても嬉しく思います。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年6月14日)
(更新日:2023年1月4日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Okada Y, Ohtsuka H, Kamata N, et al.
Effectiveness of Long-Term Physiotherapy
in Parkinson's Disease: A Systematic Review
and Meta-Analysis. J Parkinsons Dis.
2021;11(4):1619-1630. doi:10.3233/
JPD-212782

 

 

 

 

1 2 3 4 5 6
2024.04.27 Saturday