リハビリコラム
覚えておきたい!腰痛を和らげるための運動とは?
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の
代表市川です。
今回のコラムは腰痛を和らげるための
運動について解説していきたいと
思います。
”テレワークになり、腰痛がツライ”
”腰痛がなかなか治らない”
そんなお悩みはありませんか??
腰痛をご自宅でできる運動で
和らげることができたら良いですよね!
腰痛は様々な原因で起きますが、
ここでは非特異的腰痛と定義したいと
思います。
非特異的腰痛とは、炎症、腫瘍、感染など
原因が明らかなもの以外の腰痛です。
Quentinらによれば、
自宅で運動を行うことで、
痛み・機能障害を改善できることが
あきらかにされています。
※機能障害とは?
腰痛が日常生活に与える影響のことです。
では、どんな運動が効果があったのか
気になりますよね!
①脚や体幹などのストレッチを行うと
痛みを改善することができる。
②ヨガを行うと機能障害を改善する
ことができる。
以上の2つのことが明らかにされています。
しかし反対に、リラクセーションは腰痛を
悪化させることもわかっています。
Quentinらの調査に使用された論文の
ほとんどが筋力トレーニングと有酸素運動を
一緒に実施していました。
そのため、どの運動が効果があるのか
断言することは難しいと述べています。
一方でHaydenらも腰痛に
効果的な運動を調査しています。
痛み
ピラティス、マッケンジー法、
体幹強化、機能回復プログラムが
効果的ということがわかりました。
機能障害にはピラティス、マッケンジー法、
機能回復プログラム、柔軟体操が効果が
あるということもわかりました。
※ちなみにHaydenらは、非特異的腰痛が
12週間以上ある方を対象としています。
私は非特異的腰痛に対してリハビリを
行う時には症状に合わせたプログラムが
必要だと考えています。
①関節の動きが原因なのか?
(動きすぎる?固すぎる?)
②筋肉が原因なのか
(弱いのか?働きすぎているのか?)
③神経と筋肉が調整できていないのか?
このように原因を絞ることが、効果的な
リハビリを行う手掛かりになります。
原因を絞った上で例えば・・・
関節や筋肉の固さが原因で
腰痛が起きているとすれば
➔ストレッチを行う
筋肉が弱いことが原因で
腰痛が起きているとすれば
➔筋力トレーニングを行う
このようにそれぞれの症状に合わせて
対応することができます。
なによりも悪化のリスクを減らすことも
できます。
私の経験からは、1つの原因で
あることは少ない印象で、様々な原因が
複雑に絡み合っている方が多いなと
感じています。
場合によっては医師の診察がおすすめ
することもあります。
私は診断することはできませんが、
まず症状から分類することは大切です。
(もちろん判断に迷うこともあります)
原因を探らないまま行うと、誤った方法を
続けることになるかも知れません。
原因をきちんと見極めるためには腰痛、
腰痛以外の症状、医師の見解など
総合的に判断することも大事なと
感じています。
本コラムでは腰痛を和らげるための
運動についてを解説しました。
皆さまの何かのお役に立てましたら
とても嬉しいです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2022年5月28日)
(更新日:2023年3月21日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Quentin C, Bagheri R, Ugbolue UC, et al.
Effect of Home Exercise Training in Patients
with Nonspecific Low-Back Pain:
A Systematic Review and Meta-Analysis.
Int J Environ Res Public Health. 08 10 2021;
18(16)doi:10.3390/ijerph18168430
2)Hayden JA, Ellis J, Ogilvie R, et al.
Some types of exercise are more effective
than others in people with chronic low back pain:
a network meta-analysis. J Physiother. 10
2021;67(4):252-262. doi:10.1016/j.jphys.
2021.09.004