歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

歩行専門”の自費リハビリ施設 『アルコネクト』

▸科学的な裏付けに基づくリハビリ

▸認定理学療法士の資格保有者が対応

▸完全予約制の個別対応
 03-6693-0966
お問い合わせ

リハビリコラム

2022-03-19 17:57:00

転倒の恐怖感に対する運動の効果

 

歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

「転ぶのが怖い」
「転びたくないから外に出たくない」
実際に患者さんから伺ったことです。


一度転ぶ経験をしてしまうと
余計に恐怖を感じてしまうものでは
ないでしょうか。

 

 

本コラムでは転倒の恐怖感に対する
運動の効果を
解説したいと思います。


転倒恐怖感の最新版はこちら>>

 

 

今回はKendrickらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

今回の研究では65歳以上で、
過去に脳卒中の発症、骨折を
経験したことのない方が参加しました。


実施された運動には筋力トレーニングや
有酸素運動、バランス練習など
様々な方法が行われていました。

 

 

その結果・・・
運動を行うと運動直後から転倒恐怖感を
減らせることが明らかになりました。


しかし・・・
運動実施後、日にちが経過すると
運動の効果も徐々に少なくなると
いうこともわかっています。

 

 

2025年には、団塊の世代が
75歳以上になります。
>>厚生労働省 我が国の人口について


厚生労働省の国民生活基礎調査に
よると、骨折・転倒は介護が必要になった
原因の上位を占めています(2位または3位)。
>>厚生労働省 2019年国民生活基礎調査
(Ⅳ介護状況のファイルを開くと
ご覧になれます)


この2つのことを踏まえると、
今後骨折・転倒によって介護が
必要になる方がますます増えてくることが
予想できるのではないでしょうか。

 

 

「転倒を減らすこと」
単純なことではないのかもしれませんが、
重要な社会的な課題と認識しています。

 

 

私の考えですが・・・
①筋力やバランス能力など身体機能が変化
②転倒恐怖感が高まる
③活動量が減少
④転倒しやすい状態になる
⑤転倒する

以上の流れで、転倒が発生していると
考えています。


転倒を経験すると、さらに転倒恐怖感が
高まり、活動量も少なくなって転倒しやすい
状態となる負の連鎖が生じると思われます。
その負の連鎖をどこかで断ち切らないと
いけません。

 

 

以前、コラムに書いておりますが、
運動には転倒予防の効果もあります!

>>転倒は運動で予防できる!?

 

 

Kendrickらの論文では、
転倒の恐怖感に対する運動の効果が
あると思われますが、課題になるのが
効果の持続性です。


そのため、身体機能に合わせて、
運動を「継続的に」行うことが
必要なのかも
しれません。
効果がすぐに表れない場合もあるため、
「継続性」も課題の1つかなと
認識しています。


運動も大切ですが、活動量を
確保する視点も大切だなと現場で
実感しています。

 

 

本コラムでは転倒の恐怖感に対する
運動の効果を
解説しました。


皆さまの何かのお役に立てましたら
とても嬉しいです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年6月14日)
(更新日:2023年3月3日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Kendrick D, Kumar A, Carpenter H,et al.
Exercise for reducing fear of falling inolder
people living in the community. 
Cochrane Database Syst Rev.
Nov 28 2014;(11)
:CD009848.
doi:10.1002/14651858.CD009848.pub2

2)厚生労働省 国民生活基礎調査(令和元年)
(2022年3月20日閲覧
)

3)
厚生労働省 我が国の人口について
(2022年3月20日閲覧
)

 

 

 

 

2024.07.27 Saturday