リハビリコラム
脳卒中患者さんが外を自由に歩くための目安
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の
代表市川です!
本コラムでは脳卒中患者さんの
外を自由に歩くための目安を
解説したいと思います。
そこでBijleveld-Uitmanらの
論文を紹介したいと思います!
※FIT-stroke試験のデータが
使用されています。
この研究には脳卒中の患者さんが
参加され、移動できる範囲に応じて
4つのグループに分けられました。
①屋外での歩行が困難
②車や自宅前の郵便ポストまで歩行可能
③自宅周辺(道を下るなど)は歩行可能
④近くのお店・友人の家まで歩行可能
最終的には・・・
①~③を外を自由に歩けないグループ
④を外を自由に歩けるグループ
この2つのグループに分けられ
調査されました。
その結果・・・
外を自由に歩くための目安として
「歩行速度」と「歩行距離」が
活用できることがわかりました。
【この論文でわたしが気になるポイント】
1つ目
自宅近隣を歩ける患者さんも、
外を自由に歩けないグループに
含んでいるところです。
2つ目
歩行速度や歩行距離の具体的な基準値は
算出されていませんので、他の似たような
研究が参考になるのかなと思いました。
歩行速度はこちらの記事をご覧ください!!
>>脳卒中患者さんの屋外歩行~歩行速度の目安~
3つ目
屋外を歩ける方の割合が79.3%と
私の経験からは多いなと感じました。
他の研究ではどのような割合が
報告されているのか気になります。
外を自由に歩くためには歩行能力だけでなく
バランス能力や注意など様々な機能が
必要になりますので、他の検査との
組み合わせが大事だなと感じています。
本コラムでは、脳卒中患者さんが外を
自由に歩くための目安を解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2022年11月1日)
(更新日:2022年12月30日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Bijleveld-Uitman M, van de Port I, Kwakkel G.
Is gait speed or walking distance a better predictor
for community walking after stroke?
J Rehabil Med. 2013 Jun;45(6):535-40.
doi: 10.2340/16501977-1147. PMID: 23584080.