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リハビリコラム

2022-09-23 16:55:00

パーキンソン病患者さんの脊椎変形と歩行能力の関係

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムではパーキンソン病
患者さんの脊椎変形と歩行能力の
関係を解説していきたいと
思います。

 

 

今回はNakamuraらの論文を
紹介したいと思います!

 

  

この研究では・・・
Hoehn-Yahr stageⅠ~Ⅳの
パーキンソン病患者さん32名が
参加しています。


Hoehn&Yahrステージとは?
1~5までの5段階あり、症状の
重症度を評価するものです。
改良された修正版も開発されています。
ちなみに”ホー(エ)ン・ヤール”と
読みます。


参加された患者さんは、
脊柱側弯の程度(角度)、胸椎後弯、
胸腰椎後弯、
腰椎後弯の角度、大腿骨の
骨密度が計測されました。

【背骨について】
脊椎(背骨)は頸椎・胸椎・腰椎の
3つのパートで構成されています。
頸椎は前方、胸椎は後方、腰椎は
前方に彎曲(わんきょく)していて、
横からみるとちょうどS字カーブに
なっています。

余談にはなりますが、このS字カーブに
よって背骨にかかる負担を減らしている
とも言われています。

側弯は背骨が左右に彎曲(わんきょく)
している
状態です。



その他、
・パーキンソン病の運動症状:
Unified Parkinson's Disease Rating Scale
(UPDRS)パートⅢ
・歩行能力:
Timed Up and Go Test(TUG)
以上の検査も行われました。


※UPDRSとは?
パーキンソン病の症状を
とらえるために
開発された検査です。

運動症状をみるパート3だけでなく精神面や
日常生活などの影響をみることができます。


※TUGとは?

①椅子から立ち上がる
②歩いて3m先のコーンを回る
③椅子に座る

この①~③にかかる時間を
計測し歩行能力をみる検査です。

 

 

その結果・・・
歩行能力(TUG)は運動症状や腰椎前弯、
骨密度が関連していることがわかりました。

 

 

この結果から、リハビリ専門職だけでなく
医師や看護師などの他職種の連携が
大切なことがわかります。

 

 

リハビリでは腰椎の柔軟性を引きだすこと、
歩行練習を行うことも検討するかも
知れません。

>>パーキンソン病の患者さんが行う
歩行練習の効果とは?

 

 

本コラムでは
パーキンソン病患者さんの
脊椎変形と歩行能力の関係を
解説しました。



本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年9月23日)
(更新日:2023年1月2日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Nakamura Y, Machida Y, Hanawa H,
Kanai M, Asano S.
Analysis of Relationships between Spinal Deformity
and Walking Ability in Parkinson's Disease Patients.
Spine Surg Relat Res.
2019 Feb 28;3(4):348-353.
doi: 10.22603/ssrr.2018-0046.
PMID: 31768455; PMCID: PMC6834471.

 

 

 

 

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