リハビリコラム
脳卒中患者さんに対する運動イメージ練習の効果
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。
本コラムでは脳卒中患者さんに対する
運動イメージ練習の効果を
解説したいと思います。
脳卒中患者さんに対するリハビリは、
関節可動域運動、筋力増強運動、
バランス練習、歩行練習などがあり、
それぞれ効果が検証されています。
数あるリハビリメニューの中に
「運動イメージ練習」というものが
あります。
運動イメージ練習とは・・・
実際には運動せずに運動していることを
想像する練習です。
運動イメージ練習は脳卒中理学療法
ガイドラインでも紹介されています。
ちなみに理学療法ガイドライン第2版は
Mindsガイドラインライブラリーという
サイトで一般公開されています。
今回はZhaoらの論文を
紹介したいと思います。
Zhaoらの研究では・・・
①運動イメージ練習+従来のリハビリ
②従来のリハビリ
この2つのグループに分け、
効果を検証しています。
その結果・・・
従来のリハビリに運動イメージ練習を加えると、
運動機能(マヒ側の脚)・歩行能力・バランス能力・
日常生活動作能力が向上したと報告しています。
さらに歩行速度・歩幅・歩行率が向上したと
しています。
運動イメージ練習の良いところ
場所を選ばずどこにいても行え、
自主トレーニングとしても
取り入れやすいところです。
運動イメージ練習の欠点
きちんと運動をイメージするのに
コツが必要なところです。
以上のような良いところ、欠点を踏まえて
運動イメージ練習を組み合わせることも
大切だなと感じています。
本コラムでは脳卒中患者さんに対する
運動イメージ練習の効果を解説しました。
本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2023年11月18日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Zhao LJ, Jiang LH, Zhang H, Li Y, Sun P,
Liu Y,Qi R.
Effects of Motor Imagery Training for
Lower Limb Dysfunction in Patients
With Stroke: A Systematic Review and
Meta-analysis of Randomized Controlled Trials.
Am J Phys Med Rehabil. 2023 May 1;102(5):409-418.
doi: 10.1097/PHM.0000000000002107. Epub 2022
Sep 29. PMID: 36170751; PMCID: PMC10125126.