リハビリコラム
脳卒中患者さんの固有感覚障害と運動障害
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!
本コラムでは脳卒中患者さんの
固有感覚障害と運動障害との
関係性を解説したいと思います。
今回はYuらの論文を紹介したいと思います!
この研究では・・・
脳卒中患者さん1829名の
研究データが使用されました。
固有感覚障害とは?
関節の位置を感知する感覚(位置覚)、
指を動かした時の方向を感知する
感覚(運動覚)などの障害です。
運動障害の検査
この研究では・・・
MAS(Modified Ashworth Scale):筋肉のこわばり
FMA(Fugl-Meyer Assessment):運動機能
FBS(Berg Balance Scale):バランス能力
などの検査がありました。
その結果・・・
感覚障害と運動障害は関係性が
あることがわかりました。
しかし関係性の強さを表す数値は
r= 0.267であり、「弱い」という
結果でした。
また因果関係ではなく「相関関係」で
あることにも注意しなくてはなりません。
私は、リハビリの現場で感覚障害に
悩まれる方を多く担当してきました。
中には感覚障害の影響によって、
運動を細かく調節することが難しくなった
患者さんもいらっしゃいました。
①感覚障害に対するアプローチ方法
②代償手段を用いた運動を引き出す手段
③どのような刺激で感覚が得られやすいのか
以上の3つが大切だと考えています。
今回は、脳卒中患者さんの
固有感覚障害と運動障害の
関係性を解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2023年2月27日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Yu Y, Chen Y, Lou T, Shen X.
Correlation Between Proprioceptive Impairment
and Motor Deficits After Stroke
: A Meta-Analysis Review. Front Neurol.
2022 Jan 13;12:688616.
doi: 10.3389/fneur.2021.688616.
PMID: 35095706; PMCID: PMC8793362.