リハビリコラム
脳卒中患者さんの反張膝のリハビリとは?
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!
今回は脳卒中患者さんの反張膝の
リハビリについて解説したいと思います。
そもそも反張膝とは?
歩行中に膝が急激に伸展(伸びる)
する現象のことです。
その原因は?
①足関節背屈の可動域制限
②下腿三頭筋の過活動
などがあります。
そして反張膝は膝の半月板の
容積とも関係していると
言われています。
膝関節への負担を考えると、
すぐにでも解決したいところでは
ありますが、原因は一つではないことが
多い印象があります。
では反張膝に対するリハビリは
どんなことを行うと良いのでしょうか?
主に
①固有受容器トレーニング
②装具療法
③電気刺激療法(FES)
この3つの効果をそれぞれ調査した
Geerarsらの論文では、
急性期~亜急性期での反張膝に対しては
固有受容器トレーニングが有効である
可能性が示唆されています。
固有受容器トレーニングは、
立位や歩行練習中に
膝関節が伸びすぎると、
音で知らせたり、セラピストが
言葉で伝えたりする方法が
とられています。
反張膝になっている原因を
分析することも大切なことです。
股関節・膝関節・足関節・骨盤帯・
体幹などの機能だけではなく、
「コントロール可能な膝関節の角度」
「どの部分をサポートすると膝関節を
円滑にコントロールできるのか」
その詳細を分析する観察・触診も
重要だなと感じています。
本コラムでは、脳卒中患者さんの
反張膝に対するリハビリを解説しました!
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2023年2月6日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Li W, Li T, Xi X, Zhang R,
Sun W,Zhang D, Gong W.
Does higher knee hyperextension in patients
with hemiplegia affect lateral and medial
meniscus volume in the paretic leg?
A cross-sectional study.
BMC Sports Sci Med Rehabil. 2023
Jan 5;15(1):4. doi: 10.1186/
s13102-022-00611-1.
PMID: 36600322; PMCID: PMC9814213.
2)Geerars M, Minnaar-van der Feen N,
Huisstede BMA.
Treatment of knee hyperextension
in post-stroke gait. A systematic review.
Gait Posture. 2022 Jan;91:137-148.
doi: 10.1016/j.gaitpost.2021.08.016.
Epub 2021 Aug 24. PMID: 34695721.