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リハビリコラム

2022-11-17 13:59:00

脳卒中患者さんの痙縮に対するストレッチ

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

筋肉がこわばってしまったり、腕や脚が
突っ張ってしまう症状である痙縮。


今回は、痙縮に対するストレッチの
効果を解説します!

  

 

Gomez-Cuaresmaらの脳卒中の
患者さん322名をデータを用いた
ストレッチの有効性を調査した
論文があります。
※系統的レビュー・メタ分析の
 論文です。

 

 

ほとんどが発症後3~6ヶ月を
経過しており、痙縮が認められる
患者さんでした。


ストレッチの方法として、
①理学療法士によるストレッチ
②セルフストレッチ
③機器を用いたストレッチの
3種類がありました。
中には2種類の方法を組み合わせて
行った研究もありました。


さらに、
①静的ストレッチ
②動的ストレッチがあり、
こちらも組み合わせて行った
研究もありました。

 

 

その結果・・・
痙縮に対するストレッチの有効性を
示すことができませんでした。

 

 

ただし・・・
テーピングが用いられていたり、
ボトックス注射を組み合わせて行っている
研究が含まれている点で結果に影響が
及ぼした可能性も考えられます。


ストレッチを行う時間や回数、
期間に関しても、研究によって
異なります。


さらには・・・
対照群(効果を比較するグループ)にも
ストレッチを行っている研究が
含まれていることから、
痙縮に対するストレッチの有効性の
結論は慎重になった方が良いかも
知れません。


私であれば、より情報を吟味し
ご利用者様と相談の上、実施すると
思います。


情報の吟味とは、ご利用者様の年齢、
疾患、発症期間、ストレッチの方法、
実施時間、期間などです。


痙縮のメカニズムを踏まえると
その対応はストレッチのみならず、
他のリハビリプログラムも
必要なのかも知れません。

 

 

本コラムでは、脳卒中の患者さんの
痙縮に対するストレッチの効果を
解説しました。


本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年11月17日)
(更新日:2023年6月18日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Gomez-Cuaresma L, Lucena-Anton D,
Gonzalez-Medina G, Martin-Vega FJ,
Galan-Mercant A, Luque-Moreno C.
Effectiveness of Stretching in Post-Stroke
Spasticity and Range of Motion:
Systematic Review and Meta-Analysis.
J Pers Med. 2021 Oct 24;11(11):1074.
doi: 10.3390/jpm11111074.
PMID: 34834426; PMCID: PMC8619362.

 

 

 

 

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