リハビリコラム
脳卒中の患者さんの屋外歩行練習の効果
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!
本コラムでは脳卒中患者さんの
屋外歩行練習の効果を解説したいと
思います。
今回はKimらの論文を
紹介したいと思います!
この研究では・・・
発症後6ヶ月以上を経過した
脳卒中患者さん26名が参加しました。
さらに、
①標準的なリハビリ+屋外歩行練習
②標準的なリハビリのみ
この2つのグループに分けられました。
※標準的なリハビリとは?
・理学療法を30分/日×週5回×4週間
(体幹や脚のリハビリ)
・作業療法を30分/日×週5回×4週間
(手や肩のリハビリ)
※屋外歩行練習とは?
・30分/日×週5回×4週間
1週間ごとに歩行練習を行う場所を
変更しています。
その結果・・・
屋外歩行練習を行ったグループは
(行わないグループに比べて)
歩行速度や歩行距離、そして
社会参加スコアの改善が得られたと
報告しています。
【私が気になる点】
1つ目
トレーニング方法による効果量
(効果の大きさ)の違いが
どの程度あるのか気になります。
2つ目
屋外歩行練習を行ったグループは、
30分多くリハビリを行っている点です。
もしかしたら屋外という環境要因以外にも
歩行量が影響している可能性があります。
屋外歩行は通行者とのすれ違い・坂道など
屋内ではあまり経験できないことを
練習することができます。
私の経験からも屋外歩行練習を続けて
行うことで、屋外を一人で歩けるように
なった方、自信がつき職場まで
歩けるようになった方もいらっしゃいます。
室内だけでなく屋外での歩行練習も
重要と経験的に感じています。
本コラムでは、
脳卒中患者さんが行う
屋外歩行練習の効果を
解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2022年10月25日)
(更新日:2023年12月4日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Kim M, Cho K, Lee W. Community walking
training program improves walking function
and social participation in chronic stroke patients.
Tohoku J Exp Med. 2014 Dec;234(4):281-6.
doi: 10.1620/tjem.234.281. PMID: 25483170.