リハビリコラム
パーキンソン病患者さんに対するリハビリプログラムの比較
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!
本コラムではパーキンソン病患者さんに
対するリハビリプログラム、
①リズミカルキューイング
②ダンス
③筋力トレーニング
この①~③の効果を解説したいと思います!
そこで今回はKarpodini らの論文を
紹介したいと思います!
この研究では・・・
Hoehn-Yahr stageⅠ~Ⅳの
パーキンソン病患者さんが対象でした。
※Hoehn&Yahrステージとは?
1~5までの5段階あり、症状の
重症度を評価するものです。
①リズミカルキューイング
②ダンス
③筋力トレーニング
この3つのリハビリの効果が
調査されました。
※リズミカルキューイングとは?
タンバリンやメトロノーム、音楽などを
聴きながら歩行練習を実施する方法です。
その結果・・・
①リズミカルキューイング
➔・歩行速度
・ストライド長、
・UPDRSパートⅢ(運動症状)が改善
②ダンス
➔・ストライド長
・TUG(歩行能力)、
・UPDRSパートⅢ(運動症状)が改善
③筋力トレーニング
➔・TUG(歩行能力)
・PDQ-39(生活の満足度)が改善
※UPDRSとは?
パーキンソン病の症状を詳しくみるための
検査でパートⅠ~Ⅳまであります。
今回の論文では集めた研究間の結果の差が
大きいものもあるため、結果の解釈には
とても注意が必要です。
結果に差があるということは、
「効果がある場合」
「効果がない場合」
この2つの場合があるということです。
実際に行うか否かについては
他の論文も集め、総合的にみて効果が
どのぐらい期待できるのかを検討する
ことがとても大切かなと思います!
パーキンソン病の症状の1つに
「姿勢反射障害」があります。
バランスを崩しやすくなっている場合が
ありますので、状態に応じたリハビリを
行うことが大事ですね!
もし訪問リハビリや通所リハビリを
受けている方でしたら、スタッフの
方に、ご相談いただくのも良いかも
知れません!
本コラムでは
①リズミカルキューイング
②ダンス
③筋力トレーニング
この3つの効果を解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2022年9月24日)
(更新日:2022年12月31日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Karpodini CC, Dinas PC, Angelopoulou E,
Wyon MA, Haas AN, Bougiesi M,
Papageorgiou SG, Koutedakis Y.
Rhythmic cueing, dance, resistance training,
and Parkinson's disease: A systematic review
and meta-analysis.
Front Neurol. 2022 Aug 9;13:875178.
doi: 10.3389/fneur.2022.875178.
PMID: 36034281; PMCID: PMC9413961.