リハビリコラム
パーキンソン病患者さんの屋外歩行の判断基準~歩行速度~
こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!
本コラムではパーキンソン病患者さんの
屋外歩行の判断基準についてを
解説していきたいと思います。
今回はElbersらの論文を
紹介したいと思います!
この論文では・・・
パーキンソン病の患者さんで
Hoehn-Yahr stage2~4の方が
(軽度または中等度の症状)が
参加されました。
※Hoehn-Yahr stageとは?
パーキンソン病の重症度分類のことです。
段階が1~5まであり、パーキンソン病の
症状の程度で分類されます。
Nottingham extended activities of
daily living index (NEAI)という検査で、
①屋外歩行が可能なグループ
②屋外歩行が困難なグループ
①、②のグループに分けられました。
その結果・・・
屋外歩行を実施できるのかを
歩行速度によって判断(予測)できる
ことがわかりました。
その目安となる歩行速度は
0.88m/secでした。
さらに転倒恐怖感の検査する
Falls Efficacy Scale (FES) の
結果を加えることで精度が
向上することもわかっています。
屋外歩行の判断基準として、
「歩行速度」「転倒恐怖感」
この2つは必要なのかも知れません。
屋外歩行では、道路の起伏や周辺の物、
人など多くのことに注意を配らなくては
なりません。
そのためバランス、注意などの能力も
大切だなと感じています。
本コラムではパーキンソン病患者さんの
屋外歩行の判断基準についてを
解説しました。
本コラムが皆さまの何かの
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(執筆日:2022年9月12日)
(更新日:2022年12月29日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)Elbers RG, van Wegen EE,
Verhoef J,Kwakkel G.
Is gait speed a valid measure to predict
community ambulation in patients with
Parkinson's disease?
J Rehabil Med. 2013 Apr;45(4):370-5.
doi: 10.2340/16501977-1123.
PMID: 23450464.