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リハビリコラム

2022-09-02 15:34:00

脳卒中患者さんの歩行自立度と歩数の関係

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です!

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
歩行自立度と歩数の関係性を
解説していきたいと思います。

 

 

今回はKuboらの論文を
紹介したいと思います!

  

 

この研究では・・・
亜急性期の脳卒中患者さんが
参加しました。


※亜急性期とは?
発症後2週間~6ヶ月の時期の
ことを指します。


参加した患者さんは、

・1日の歩数
・6分間歩行(6分間の歩行距離)
・脚の運動障害(マヒの程度)
 などが検査され、歩行自立度 との関係が
 調査されました。


※ 歩行自立度とは?
  歩行時の介助量を表すものです。
  自立度が高いということは、一人で
  歩けることを意味します。

 

 

その結果・・・
歩行自立度には1日の歩数と
関係があることがわかりました。


そして、
一人で歩行可能な患者さんは、
歩くことが難しい患者さんと比較し
1日の歩数が多い傾向がありました。


さらには、歩行自立を予測するための
1日の歩数は
4286歩であることも
わかりました。

 

 

【私が気になるところ】

①病期について

今回の研究では、病期(発症からの期間)が
亜急性期に限定されています。
発症6ヶ月以降の慢性期(生活期)では
どのような結果になるのかが
気になります。


②1日の歩数について

歩数を確保できていない背景に
どのような理由があるのか
気になるところです。


③歩数の基準値

歩行自立に必要な歩数である4286歩を
越えている患者さんの中にも、
歩行自立度の低い方が含まれている点です。


歩数だけに注目するのではなく、
感覚障害やバランス障害、
高次脳機能障害などの歩行への影響を
考え、歩行困難な原因を探ることも
大切だと感じています。


リハビリ場面だけで歩数を確保することは
うまくいかないこともあります。

そんな時は看護師さんや介護士さんなど
他の職種との連携が大切だなと思います。

 

 

本コラムでは脳卒中患者さんの
歩行自立度と
歩数の関係を解説しました。


本コラムが少しでも皆さまの
お役に立てましたら幸いです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年9月2日)
(更新日:2023年1月4日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Kubo H, Kanai M, Nozoe M, Inamoto A,
Taguchi A, Mase K, Shimada S.
Daily steps are associated with walking ability
in hospitalized patients with sub-acute stroke.
Sci Rep. 2022 Jul 17;12(1):12217.
doi: 10.1038/s41598-022-16416-8.
Erratum in: Sci Rep. 2022 Aug 23;12(1):
14380. PMID: 35843983; PMCID: PMC9288997.

 

 

 

 

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