歩行専門の自費リハビリ施設「アルコネクト 」

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リハビリコラム

2022-07-07 17:20:00

脳卒中患者さんの長距離歩行に必要なこと

 

こんにちは!
脳卒中・整形外科疾患の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
長距離歩行に必要なことを
解説したいと思います。

 

 

長い距離を歩けるようになるためには
どのような点に注意しながらリハビリを
行えば良いのでしょうか?

 

 

今回はAwadらの論文を
紹介したいと思います!

 

 

この論文では、
脳卒中を発症から6ヶ月を経過する
患者さんが参加しました。

【実施された検査】
①6分間歩行
②立脚期:マヒ側の推進力・股関節の角度
③遊脚期:マヒ側の足関節とひざの角度
④対称性:歩幅・脚を出すときにかかる時間

※6分間歩行とは?
6分間で歩ける距離を測定します。

※立脚期とは?
歩行中に脚で支えているときのことです。

※遊脚期とは?
歩行中に脚を前に出すときのことです。


※検査の前後で歩行トレーニングを
 実施しています。

 

 

その結果・・・
歩行可能な距離(6分間で)は、
マヒ側の推進力と股関節伸展角度が
関係することがわかりました。


伸展角度とは?
股関節の場合、脚を後ろに伸ばせる
角度のことです。

 

 

つまり・・・
長距離を歩くためには、
マヒ側の推進力と股関節伸展角度
この2つが大事だと言えます。

 

 

長距離を歩くためには、
歩行練習やエルゴメータ(自転車)などの
有酸素運動も選択肢になるかも
知れません。


しかし今回の知見を参考にすると、
①推進力を得るための筋力はあるのか?
②股関節伸展の柔軟性はあるのか?


①と②のような要素に分解して
長く歩くための要素をクリアしているのか
確認する必要があります。

その課題によってはリハビリの内容も
ガラッと変わります。

 

 

本コラムでは脳卒中の患者さんの
長距離歩行に必要なことを
解説しました。

本コラムが皆さまの何かの
お役に
立てましたら幸いです。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年7月7日)
(更新日:2023年1月16日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献
1)Awad LN, Binder-Macleod SA, Pohlig RT,
Reisman DS. Paretic Propulsion and Trailing Limb
AngleAre Key Determinants of Long-Distance
Walking Function After Stroke.
Neurorehabil Neural Repair. 2015
Jul;29(6):499-508.
doi: 10.1177/1545968314554625.
Epub 2014 Nov 10.
PMID: 25385764; PMCID: PMC4426250.

 

 

 

 

2024.04.20 Saturday