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リハビリコラム

2022-06-11 15:01:00

知りたい! 後ろ歩きの練習は、どんな効果があるの?

 

こんにちは!
歩行専門の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。

 

 

本コラムでは、後ろ歩きの練習をすると
どんな効果が
期待できるのかを
解説します!

 

 

<脳卒中>

Chenらによると・・・

<内容>
・後ろ歩き
・後ろ歩き+従来のリハビリ

<頻度・時間・期間>
週3~8回・10~30分・1~3週間

歩行速度・ケイデンス(一定時間の歩数)・
マヒ側の歩幅・歩行の対称性・バランス・
歩行能力の向上したとしています。



Wenらによると・・・

<内容>
・後ろ歩き
・従来のリハビリ(運動)

<頻度・時間・期間>
週3~6回・30~40分・3~4週間


前方への歩行練習+従来のリハビリを
行った場合に比べて、歩行速度・ケイデンス
(一定時間の歩数)・バランス・マヒ側の歩幅が
向上したと報告しています。


Chenらの報告の結果と、似ていますよね!


Changらのパイロット研究によると・・・

<内容>
・トレッドミルでの後ろ歩き
・従来の理学療法

<頻度・時間・回数>
週3回・30分・4週間


従来の理学療法では、6分間歩行距離が
延長するのみだったのに対して、
後ろ歩きの練習を行ったグループは、
バランス・歩行能力・歩行速度・
6分間歩行・FVC(肺活量)やFEV1.0
(呼吸量)などの肺機能の改善
得られたと報告しています。

 

 

<注意点>
研究によっては、
介入群(後ろ歩きを実施した)も
対照群(後ろ歩きを実施しない)においても
介入方法が統一されていない場合もある点に
注意が必要です。


どういうことかというと
比較対象となったグループ(対照群)も
歩行練習や従来のリハビリを行っている
場合もあるため、そのことが結果に
影響を及ぼしている可能性があります。


後ろ歩きを練習する場合は、
練習の特性上、転倒に十分な
注意が必要です。


現在、リハビリを行っている方でしたら
担当スタッフにご相談いただくのも
良いかも知れません!

 

 

今回は脳卒中の患者さんが行う
後ろ歩きの効果を解説しました。

 

 

本コラムが皆さまの少しでもお役に
立てましたら
とても嬉しいです。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

(執筆日:2022年6月16日)
(更新日:2023年9月8日)
(執筆者:市川 貴章) 

 

 

参考文献

1)Chen, Ze-Hua et al.
“Effectiveness of backwardwalking for people
affected by stroke: A systematicreview and
meta-analysis of randomized controlled trials.
” Medicine vol. 99,27 (2020): e20731. doi:10.1097/
MD.0000000000020731

2)Wen, Hongwei, and Min Wang.
“Backward Walking Training Impacts Positive Effect on
Improving Walking Capacity after Stroke: A Meta-Analysis.
” International journal of environmental research
and public health vol. 19,6 3370. 12 Mar. 2022,
doi:10.3390/ijerph19063370

3)Chang, Ken-Wei et al.
“The Effect of Walking Backward on a Treadmill on
Balance, Speed of Walking and Cardiopulmonary Fitness
for Patients with Chronic Stroke: A Pilot Study.”
 International journal of environmental research and
public health vol. 18,5 2376. 1 Mar. 2021,
doi:10.3390/ijerph18052376

4)Moon, Yiyeop, and Youngsook Bae.
“The effect of backward walking observational training
on gait parameters and balance in chronic stroke:
randomized controlled study.” European journal of
physical and rehabilitation medicine vol. 58,1 (2022):
9-15. doi:10.23736/S1973-9087.21.06869-6

5) Bansal, Kanika et al.
“Does Falls EfficacyInfluence the Relationship Between
forward and Backward Walking Speed After Stroke?.” 
Physical therapy vol. 101,5 (2021): pzab050.
doi:10.1093/ptj/pzab050

 

 

 

 

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