リハビリコラム
知っておきたい!リハビリに役立つ脳の話
こんにちは!
脳卒中・整形外科疾患の自費リハビリ施設
ARUKONECT (アルコネクト)の代表
市川です。
脳は大脳、小脳、脳幹などに
分けることができます。
その中でも小脳を例に、脳について
解説していきたいと思います!
小脳の機能はおおよそ4つに
分けることができます。
①平衡感覚・目の動き
②手・足・体幹(胴)の筋肉の調整
③理解力・判断力などの認知機能
④喜んだりや悲しむなどの情動
小脳がダメージを受けると・・・
①~④の機能や調節がスムーズに
いかなくなってしまいます。
例えば・・・
小脳に脳梗塞や脳出血が起きると、
ペットボトルをとろうとしたときに、
手が震えてしまい、滑らかに手を
伸ばすことが難しくなったりします。
私が大学に在籍していた頃、
さきほど出てきた①~④のような
脳の部位ごとの機能を
一生懸命に覚えました。
しかし・・・
いざ現場に出るとその知識だけでは、
太刀打ちできませんでした。
それはなぜか・・・
脳の部位ごとの機能だけではなく、
脳は様々な場所がネットワークで
つながっていることも考えなくては
ならなかったからです。
脳の場所のどこでダメージがあるのかに
よって、リハビリの方法や環境だけでなく
言葉がけも慎重にならなければならない
こともあります。
だからこそ・・・
リハビリに携わる身として
脳のことを知ることが大切なのです。
最近、理化学研究所のニュースで
小脳の働きの可視化に成功したと発表が
ありました。
可視化されたことで、小脳が運動を
どのように調整しているのかが
より鮮明にわかるようになり、
リハビリの現場での応用も
期待されています。
>>理化学研究所 小脳の可視化について
このように脳の研究はどんどん進んでいます。
それに合わせてリハビリに必要な知識も
どんどん増えていきます。
私は新しい知見にアンテナを張り、
情報を吟味した上で、患者さんや
利用者さんに還元できたらと
常々感じています。
皆さまの何かのお役に立てましたら
とても嬉しいです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
(更新日:2022年6月3日)
(執筆者:市川 貴章)
参考文献
1)大村優慈.リハに役立つ脳画像,p70~71.
MEDICAL VIEW.2016
2)理化学研究所 小脳可視化の資料 (2022年3月4日閲覧)